FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:リスク回避の動きが和らいだことを好感

NYダウは259.58ドル高の22057.37、ナスダックは72.07ポイント高の6432.26で取引を終了した。週末に北朝鮮が挑発行為を行わず、短期的な地政学リスクが後退した。また、大型ハリケーン『イルマ』の被害が予想ほど大きくないとの見方も広がり、リスク回避の動きが和らいだ。欧米株が全面高となり、米国株も買いが先行した。また、トランプ政権が北朝鮮制裁強化の国連決議案を軟化させたことが報じられると、地政学リスクの後退も好感され、終日堅調推移となった。VIX指数は12.12から10.73へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好からドル買い戻し優勢

ドル/円は、北朝鮮を巡る短期的な地政学リスクが後退したほか、ハリケーン『イルマ』が勢力を弱めたことで、NYダウが270ドル近く上昇、米長期金利も上昇幅を拡大したことでドル買いが優勢となった。ユーロ/ドルは、米長期金利やドル/円の上昇を横目に軟調地合いが続き、1.1947ドルまで下げ幅を広げた。

 

NY原油先物市場は反発:協調減産延長の思惑から買い優勢

米フロリダ州に上陸したハリケーン『イルマ』による被害を受けて、石油需要が一段と後退するとの思惑から原油先物は売りが先行した。米ゴールドマン・サックスが大型ハリケーン『ハービー』と『イルマ』の影響で9月の石油需要が日量90万バレル減少するとの見通しを示したことも、原油への売り圧力を強めた。しかし、サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相がカザフスタン、ベネズエラ両国の石油相とOPECと非加盟国の協調減産の再延長を議論していると報じられたことから、原油先物は反転した。

 

NY金・銀先物市場は反落:リスク回避の動きが後退で売り優勢

週末北朝鮮が挑発行動を見送ったことや、ハリケーン『イルマ』も熱帯低気圧に変わり、市場のリスク回避の動きが後退した。このため、安全資産とされる金の買い需要が後退した。また、ドルが主要通貨に対して強含んだことから売り圧力た強まった。最近の上伸を受けた利益確定売りも目立った。

 

米国債券市場は続落:リスク回避後退で債券需要後退

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)2.13%で終了した。北朝鮮への警戒感が一旦和らいだほか、ハリケーン『イルマ』の被害が想定より小さいとの見方から安全資産としての債券需要が後退した。また、米3年物国債入札の結果が『低調だった』と受け止められたことも売り材料となった。

 

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