FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:総じて様子見ムード強く狭いレンジ

NYダウは13.01ドル高の21797.79、ナスダック37.68ポイント安の6360.19で取引を終了した。北朝鮮情勢や大型ハリケーン『イルマ』など週末への影響を考慮して積極的な売買が手控えられ売りが先行した。債務上限引き上げ・政府運営資金を抱き合わせたハリケーン被害救済法案が下院を通過し、政治リスクが解消したほか、米長期金利の低下が一服し、金融株に買い戻しが見られたが相場を押し上げるには至らず、総じて狭いレンジでの取引となった。VIX指数は11.55から12.12へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の動き強まりドル軟調

ドル/円は、週末にかけた北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりや大型ハリケーン『イルマ』への警戒感からNYダウ先物が90ドル超下落するとリスク回避のドル売りが強まった。売り一巡後は米長期金利の上昇を手掛かりにショートカバーが優勢になった。ドル売りを進めていた向きの反対売買も誘い108.07円近辺まで反発した。しかし、108円台では滞空時間が短かった。その後は週末を控え取引参加者が減少するなか、107円台後半でのもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、ドルの下落につれてユーロ買いがはいったが上値は重く、米長期金利が上昇し全般ドル買い圧力が強まると売りに押された。ただ、米金利上昇が一服すると下げ渋るなど総じて方向感がなかった。

 

NY原油先物市場は続落:ハリケーン接近で原油需要鈍化の思惑

大型ハリケーン『イルマ』が米フロリダ州に接近するなか、国内在庫の積み上がりを懸念した売りが膨らんだ。市場では『ハリケーンの影響で、ガソリンなどエネルギー需要が一時的に低下するとの観測が売り材料』との指摘があった。米ドル安・ユーロ高がやや一服したことも意識された。

 

NY金・銀先物市場は上昇:利益確定売りに押され上げ渋る

米朝関係の緊迫化やハリケーン『イルマ』への警戒感を意識したリスク回避の買いが観測されたが、米議会下院は8日、緊急災害支援の供与と、連邦債務上限を12月8日まで引き上げる案を可決し、トランプ大統領に送付したことを受けて利益確定売りが入った。米長期金利の低下が小幅にとどまったことやユーロ高・米ドル安もやや一服したことも金先物の上昇を抑制した。

 

米国債券市場は反落:持ち高調整の売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)2.05%で終了した。足もとで相場上昇が目立っていたこともあり、持ち高調整の売りが出た。しかし、大型ハリケーン『イルマ』の影響を見極めたいとの見方から下値も限定的だった。

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