FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:短期的な戻りを期待した買い優勢

NYダウは54.33ドル高の21807.64、ナスダックは17.74ポイント高の6393.31で取引を終了した。前日の大幅下落に対する短期的な戻りを期待して序盤に一時90ドル超上昇した。また、トランプ大統領と民主党がハリケーン被害救済法案に3ヵ月間の債務上限引き上げ・政府運営資金を抱き合わせることで合意し、共和党も追認する意向が報じられたことが買い材料となった。しかし、北朝鮮情勢や大型ハリケーン『イルマ』の影響を見極めたいとの見方から上値も限定的だった。VIX指数は12.23から11.63へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、カナダ中銀が予想外の2会合連続利上げに踏み切り、カナダドル/円急伸につれて一時109.17円まで値を上げた。ただ、米8月非製造業ISM非製造業指数が予想を下回ったほか、フィッシャーFRB副議長が10月中旬で辞任を明らかにするとドル売りが強まり108.70円近辺まで下げた。しかし、トランプ大統領が北朝鮮に関して軍事行動が最初の選択ではないと述べたほか、議会と債務上限の3ヵ月の引き上げで合意したとの報道が好感され、リスク回避のドル売り・円買いが後退した。ユーロ/ドルは、フィッシャーFRB副議長の辞任でユーロ買いが進み、一時1.1950ドルまで値を上げた。ただ、ECBはQEに関して10月26日の理事会まで決定に至る公算は小さいとの一部報道や米長期金利の上昇が重しとなるなど、その後は上げ幅を縮めた。

 

NY原油先物市場は上昇:製油所の操業再開を好感

大型ハリケーン『ハービー』の影響で操業を停止していた主要製油所やパイプラインの操業再開の動きが活発化している。このため、原油需給の緩みが解消されるとの見方が広がり買いが優勢となった。

 

NY金・銀先物市場は反落:リスク回避の動きが後退し買い優勢

トランプ大統領は連邦政府の債務上限問題を巡り、米議会の野党民主党執行部と12月までの3ヵ月間引き上げ案で合意したと明らかにした。市場では債務不履行や政府機関の閉鎖が当面回避されるとの見方が広がった。このためリスク回避の動きが後退し、金の売り材料となった。

 

米国債券市場は反落:米債務不履行リスク後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%高い(価格は下落)2.10%で終了した。米国の債務上限を3ヵ月引き上げることで、合意されると債務不履行リスクの後退から安全資産とされる債券は売りが優勢となった。また、トランプ大統領が北朝鮮への軍事行動は第一選択肢ではない姿勢を示したことも重しとなった。

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