FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米利上げペース鈍化観測から買い優勢

NYダウは39.46ドル高の21987.56、ナスダックは6.67ポイント高の6435.33で取引を終了した。欧州株が全面高となり、米国株にも買いが先行した。米8月雇用統計で平均賃金が予想に届かず、米利上げペースが鈍化するとの見方から買いが入り、一時90ドル超上昇した。ただ、ひけにかけて3連休を前に持ち高調整の売りに押されて上げ幅が縮小した。ナスダック総合指数は最高値を更新した。VIX指数は10.59から10.13へ低下した。

 

NY外国為替市場:不調な米雇用統計受け上下に振れる

ドル/円は、米8月雇用統計で非農業部門雇用者数や失業率、平均時給がいずれも予想より弱い内容だったことが伝わると米長期金利の低下とともに急落し、一時109.53円まで下げた。しかし、一転米長期金利が上昇すると買い戻しが優勢となった。米8月ISM製造業景気指数が予想を上回ると買いが加速し、一時110.48円まで買い上げられた。米7月建設支出や米8月消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が弱い内容だったうえ、米長期金利が上昇幅を縮めたこともあり、110.03円まで下押しする場面もあったが、米長期金利が再び上昇したため下値も堅かった。ユーロ/ドルは、ノボトニー・オーストリア中銀総裁が『我々はユーロ高を誇張して表現すべきではない』『ユーロの動きは歴史的なレンジの範囲内にある』と発言するとユーロ買いが先行した。低調な米雇用統計を受けて一時1.1980ドルまで急伸した。しかし、その後『ECBは12月までQE縮小計画を準備できない可能性がある』との一部報道が伝わると急失速した。

 

NY原油先物市場は続伸:原油需要の拡大の思惑で買い優勢

ハリケーン『ハービー』の影響で操業を停止していた米国南部の製油所の一部が操業を再開したことが買い材料となった。ガソリン先物は反落したが、米製油所の操業再開を受けて足もとの原油需要は回復するとの見方が広がった。また、米8月ISM製造業景況指数は2011年4月以来となる58.8に上昇したことで、製造業活動の拡大を示唆する内容だったことも買い材料となった。

 

NY金・銀先物市場は続伸:米利上げ観測後退を好感

NY金先物市場は1321.40ドルから1334.50ドルのレンジで推移した。低調な米8月雇用統計を受けて、FRBの利上げ観測が後退したことで、金市場に資金が流入しやすくなるとの見方から金が買われた。上値抵抗ラインだった1300ドルを上放れてきた。

 

米国債券市場は反落:米経済指標の結果に乱高下

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%高い(価格は下落)2.16%で終了した。米8月雇用統計が低調な内容だったことに買いで反応し、一時2.09%まで低下した。ただ、米8月ISM製造業景気指数が強い結果だっため一転して売りが優勢になった。また、3連休を前にした持ち高調整の売りも重しとなった。

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