FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米財務長官発言や米利上げペース鈍化観測を好感

NYダウは55.67ドル高の21948.10、ナスダックは60.35ポイント高の6428.66で取引を終了した。米7月PCEコアデフレータが前月から変わらず、伸びが確認できなかったため米利上げペースが鈍るとの見方から株式市場に買いが入った。また、ムニューシン米財務長官が税制改革法案の詳細を数週間以内に明らかにし、年内の法案成立に自信を示したほか、原油価格の上昇も相場の追い風となり、終日堅調推移となった。ただ、米雇用統計を控えていることから上値も限られた。VIX指数は11.22から10.59へ低下した。

 

NY外国為替市場:欧米での自国通貨高けん制発言相次ぐ

ドル/円は、米7月PCEコアデフレーターが前月から伸びず、1年半ぶりの低水準となったため、米長期金利が低下に転じたことでドル売りが先行した。7月住宅販売保留指数が大幅に悪化したほか、市場では『ロンドンフィキシングにかけて月末絡みのドル売りが持ち込まれた』との指摘もあり売りが加速した。また、ムニューシン米財務長官が『米貿易にとってはドル安の方がいくぶん良い』と発言したことも嫌気された。ただ、同長官が『長期的なドル高は信頼を反映』との述べたことで、買い戻しの動きとなったが、上値も重かった。ユーロ/ドルは、『対ドルでの急激なユーロ高を懸念するECB当局者が増えており、資産買い入れ縮小が緩慢なペースとなる可能性が高まっている』との報道が伝わると売りが出た。しかし、ロンドンフィキシング抜けたドル安や米財務長官の発言を受けてユーロの買い戻しが強まった。

 

NY原油先物市場は反発:ガソリン価格上昇につれ高

製油所の閉鎖とパイプラインの輸送量減少でガソリン価格の一段高となったことで、原油価格にも影響が及んだ。現在は暴風雨の影響で製油所の操業率は低下したままとなっているが、9月中旬頃にかけて各製油所は順次操業を再開するとの思惑が浮上している。

 

NY金・銀先物市場は反発:ドル弱含みで買い戻し

NY金先物市場は1302.30ドルから1329.00ドルのレンジで推移した。ムニューシン米財務長官が税制改革法案の詳細を数週間以内に明らかにし、年内の法案成立に自信を示したことから米国株が上昇した場面では利益確定売りが出た。その後、米7月コアPCE価格指数が低水準だったことや、米財務長官がドル高けん制発言したことで、ドルが主要通貨に対して弱含みとなったことから買い戻しの動きとなった。

 

米国債券市場は上昇:米利上げ鈍化観測と住宅指数悪化で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)2.11%で終了した。インフレの伸びが確認できず、米利上げペースの鈍化懸念から長期債に買いが入った。また、米7月住宅販売保留指数の悪化も債券相場の支えとなった。

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