★米国株式市場は下落:バノン氏解任でも相場を押し上げるには至らず
NYダウは76.22ドル安の21674.51、ナスダックは5.39ポイント安の6216.53で取引を終了した。トランプ大統領の発言を巡る問題で、米政権運営への先行き不透明感からアジア・欧州株が概ね全面安となったことで、米国株も売りが先行した。また、バルセロナで発生したテロ事件による地政学リスクへの警戒感も重なり軟調な展開となった。その後、トランプ米大統領の上級顧問・主席戦略官を務めるバノン氏の解任が伝わると一時プラス圏を回復する場面もあったが、引けにかけては持ち高調整売りに押されて再び失速した。VIX指数は15.55から14.26へ低下した。
★NY外国為替市場:バノン氏解任でドル買い戻しも長続きせず
ドル/円は、欧州時間では欧州株安を受けてドル売りが先行した。米長期金利の低下も重しとなり、一時108.56円まで下げた。その後、トランプ米大統領の上級顧問・首席戦略官を務めるスティーブ・バノン氏の解任の噂が伝わると、市場では『バノン氏の解任は株価やドルにとってプラスとの見方が広がった』との指摘もあり、ダウ平均が100ドル超安からプラス圏に浮上したほか、米長期金利も上昇に転じた。ドル/円も急ピッチで買い戻しが進み、一時109.60円の高値まで反発した。一方で、引けにかけてはダウ平均が再び失速した影響もあり、週末前の持ち高調整売りに押されて109.10円台まで弱含んだ。ユーロ/ドルは、円絡みの取引が中心となったこともあってしばらくは1.17ドル台半ばでの神経質な動きとなっていたが、ドル/円の伸び悩みや一部ユーロクロスの上昇につれて、欧州時間につけた高値の1.1774ドルに迫る水準まで値を上げた。
★NY原油先物市場は大幅続伸:リグ稼働数減少を好感
米8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値の大幅な改善や米国株の下げ幅縮小が好感され、短期筋などの買い戻しが入った。また、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した米国内石油掘削設備(リグ)稼働数が前週比5基減の763基となり、米国内での増産傾向に歯止めがかかるとの見方から買い優勢となった。
★NY金・銀先物市場は小反落:トランプ政権への懸念がやや後退
NY金先物市場は、1289.10ドルから1306.90ドルのレンジで推移した。序盤は米政治を巡る不透明感の高まりや、バルセロナで発生したテロ事件による地政学リスクへの警戒感などから買いが先行した。一時1306.9ドルと昨年11月9日以来の高値を付ける場面があった。その後、バノン氏の更迭が発表され、トランプ政権への懸念がやや後退し、米国株が下げ幅を縮小したことで金は前日終値付近でもみ合い相場となった。
★米国債券市場は反落:米政権の不透明感の後退で売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)2.19%で終了した。バノン氏の解任報道が伝わり、政権の先行き不透明感がやや後退し、NYダウが一時持ち直したことも相場の重しとなった。
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