FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米政策運営に対する不透明感を嫌気

NYダウは25.88ドル高の22024.87、ナスダックは12.10ポイント高の6345.11で取引を終了した。北朝鮮情勢に対する犬猿後退から欧州株が上昇した流れを引き継いで買いが先行した。FOMC議事録では、大半のメンバーが次回会合でのバランスシート縮小開始を支持した一方で、インフレ率が予想よりも長く停滞するとの認識を示し、発表後の相場はもみ合う展開となった。また、白人至上主義者らと反対派による衝突を巡るトランプ大統領の発言を受け、大統領助言組織メンバーである主要企業トップの脱退が相次ぎ、『製造業評議会』『戦略・政策フォーラム』の解散を発表し、米政策運営に対する先行き不透明感が高まったことが嫌気され相場の重しとなった。VIX指数は12.33から11.74へ低下した。

 

NY外国為替市場:変動幅拡大も方向感の乏しい動き

ドル/円は一時110.95円付近まで強部組む場面も見られたが、米長期金利が低下したほか、トランプ大統領が『製造業評議会』『戦略・政策フォーラム』の解散を発表すると米株が上げ幅を縮小したことも重しとなりドル売りが強まった。また、FOMC議事要旨では、『大半のメンバーは次回会合でのバランスシート縮小を支持』『メンバーはインフレの鈍化を懸念しており、物価動向を注視することで一致』『多くのメンバーは2%のインフレ達成は予想より時間がかかると指摘』などが明らかになったが、議事要旨の公表後にドル売りが強まり、一時110.00円近辺まで下押しした。ユーロ/ドルは、欧州時間に『ドラギECB総裁はジャクソンホールで新たな政策メッセージを出さないだろう』との報道が伝わったことで、ユーロが全面安となった影響から一時1.1681ドルまで値を下げた。ただ、売りが一巡すると米長期金利の低下やFOMC議事要旨後にドル売り圧力が強まったことで1.1779ドルの高値まで切り返した。

 

NY原油先物市場は大幅続落:米国内の原油生産増加で供給過剰懸念

この日発表された米エネルギー省が発表した週間在庫統計で、原油在庫が予想以上の大幅な減少を記録したため買いが先行したものの、ガソリン在庫が予想に反して増加したため直ぐに売りに転じた。また、米国内での原油生産が6月以降で最高水準となったため、供給過剰懸念は後退せず、売りが優勢となった。

 

NY金・銀先物市場は上昇:米政権運営不透明感から買い優勢

NY金先物市場は、1273.20ドルから1289.50ドルのレンジで推移した。白人至上主義者と反対派による衝突を巡るトランプ大統領の発言を受けて、大統領助言組織からメンバーである主要企業トップの脱退が相次ぎ、同組織を解散すると伝わると、政権運営への先行き不透明感が意識され金の買いが優勢となった。

 

米国債券市場は反発:米利上げペース鈍化観測で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.22%で終了した。トランプ米政権運営への不透明感が高まったことで買いが入った。また、FOMC議事要旨でインフレ動向に懸念が示されたため、米利上げペースの鈍化が意識されたことも相場を支えた。

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