FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:週末を控え下落に対する買い戻し

NYダウは14.31ドル高の21858.32、ナスダックは39.68ポイント高の6256.56で取引を終了した。北朝鮮情勢の緊迫化を嫌気した売りが一巡し、週末を控えて足もとの下落に対する買い戻しが入った。ハイテク株を中心に買い戻しの動きが広がった。ただ、トランプ大統領が北朝鮮に対する軍事解決の準備に自信を示したことで地政学リスクへの警戒感は根強く、上値も限られた。VIX指数は16.04から15.51へ低下した。

 

NY外国為替市場:弱い米CPI結果を受けドルは総じて弱い展開

ドル/円は、米7月消費者物価指数(CPI)が前月比0.1%上昇となり、市場予想を下回ったほか、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数も前月0.1%上昇となり、市場予想の0.2%上昇より弱かったことで、ドルは108.70円台は失速した。その後米長期金利が一転上昇したことで、109.40円台まで急反発したが、米長期金利が再び低下したことで、109円台を割り込む場面もあった。引けにかけては買い戻しも入り109.20円前後まで回復した。ユーロ/ドルは、弱い米CPIを手掛かりにユーロ買いが強まり一時1.1835ドルまで上げた。ただ、米長期金利が一転上昇すると1.1777ドルまで失速したが、米長期金利が再び低下するにつれて1.1847ドルまで買い上げられた。

 

NY原油先物市場は反発:減産期待とドル安から買い優勢

国際エネルギー機関(IEA)の月報で、今年と来年のOPEC生産の原油需要見通しを下方修正したが、サウジアラビア、イラクによる減産が期待されたことで原油先物は底堅い動きとなった。また、ドルが主要通貨に対して弱含んだことから原油に割安感が生じ買いが入った。ただ、市場では『OPEC加盟国・非加盟国が減産を順守し、原油需要の増加が確認されない場合、原油価格が安定的に推移することは難しい』との指摘がある。石油サービス会社ベーカー・ヒューズ社が公表した米国内の石油掘削設備(リグ)稼働数は前週比3基増の765基となった。

 

NY金・銀先物市場は続伸:地政学リスクの流れ継続

NY金先物市場は、1282.00ドルから1291.10ドルのレンジで推移した。米インフレ指標が冴えない内容となったことで、年内の米利上げ観測が後退した。また、トランプ大統領が北朝鮮に対する軍事解決の準備に自信を示したことで地政学リスクへの警戒感が根強く、リスク回避の金買いにつながった。一時1298.1ドルと6月7日以来の高値を付け、1300ドル台を意識した展開となっている。

 

米国債券市場は横ばい:行って来いの相場展開

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ2.19%で終了した。米7月消費者物物価指数(CPI)が予想を下回ったことから、債券買いで反応した。しかし、その後すぐに売りが優勢となった。ただ、北朝鮮を巡る地政学リスクが残るなか下値も限定的だった。

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