FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ハイテク株への利益確定売り優勢

NYダウは95.02ドル高の25241.41、ナスダックは54.17ポイント安の7635.07で取引を終了した。原油高を背景に石油株が買われたほか、トランプ政権が中国の通信機器企業への制裁解除で合意し、米中の通商問題をめぐる緊張緩和が好感され、買いが先行した。しかし、週末のG7首脳会議や来週の米朝首脳会談、FOMC結果を見極めたいとの思惑から、上昇が続いていたハイテク株を中心に利益確定売りの動きが広がり、小動きとなった。VIX指数は11.64から12.13へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利大幅低下でドル売り優勢に

ドル/円は、しばらく110.00円を挟んだもみ合いとなっていたが、日経先物が220円安まで下げたことを受けてリスク回避の売りが出た。日米・米朝首脳会談に対する警戒感が意識されたほか、米長期金利の大幅低下もドル売りも誘い、一時109.48円まで下押しした。米長期金利の低下が一服すると109.700円台まで下げ渋る場面もあったが、総じて戻りは鈍かった。なお、トランプ米大統領は『北朝鮮が核プログラムを放棄しなければ合意はない』『日本との貿易を改善するべき』『北朝鮮への最大限の圧力はまだ有効』などの見解を示したこともドルの重石となった。ユーロ/ドルは、欧州時間からの流れを引き継いで一時1.1840ドルまで上昇したが、その後はユーロ/ポンドなど一部ユーロクロスの下落につれて次第に上値も重くなった。

 

NY原油先物市場は反発:原油増産の思惑がやや後退

NY原油先物市場は一時66.07ドルまで買われた。政治・経済危機の影響で減産が続くベネズエラの原油輸出が1ヵ月近く遅れているほか、OPEC加盟国やロシアによる原油増産のウムを見極める必要があるとの見方が広がり、短期筋などの買いが入った。6月22日に開催されるOPEC総会で原油増産について議論される見込みだが、小幅な増産にとどまるとの見方が出ている。

 

NY金・銀先物市場は上昇:米朝首脳会談への過度な期待後退

NY金先物市場は一時1307.80ドルまで買われた。米朝首脳会談への過剰な期待が後退したほか、米長期金利が大幅に低下したことから、リスク回避の金買いが観測された。トランプ大統領は米朝首脳会談について『北朝鮮が核プログラムを放棄しなければ合意しない』との見方を示したことが買い材料視された。

 

米国債券市場は反発:米国による通商問題に対する懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.92%で終了した。米国と主要国の通商問題に対する懸念が広がる中、G7 首脳会談への不透明感から安全資産とされる債券需要が高まった。

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