FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場はまちまち:金融セクター中心に売りが広がる

NYダウは54.99ドル安の21574.73、ナスダックは29.87ポイント高の6344.31で取引を終了した。決算を嫌気してゴールドマン・サックスが大幅に値を下げたことで、金融セクター全体に売りが出た。また、共和党上院がオバマケア代替法案の採決を断念したことで、減税法案など重要法案の成立期待が後退したほか、政権運営への懸念が高まり軟調推移となり、一時160ドル近く下落した。しかし、主力のIT株が買われたため一巡後は下げ幅を縮めた。VIX指数は9.82から9.89へわずかに上昇した。

 

★NY外国為替市場:米景気先行き見通し悪化で全般ドル売り優勢

ドル/円は、米長期金利の低下を背景にドル売りが進行した。NYダウが160ドル近く下落したことも売りを促した。また、オバマケアの廃案、改革法案の成立に失敗したため、税制改革などトランプ政権がかかげている経済政策の実行に懐疑的な見方が広がり景気先行き見通しが悪化した。さらに、米6月輸入物価指数や7月NAHB住宅市場指数が予想を下回り、年内の追加利上げ観測が後退したこともドル売りにつながった。ユーロ/ドルは、米長期金利の低下を手掛かりに全般ドル安が進んだ流れに沿って買いが進行した。英6月CPIや英6月RPIが市場予想を下回り、ユーロ/ポンドが急伸したことも支えとなり、一時1.1583ドルまで上げた。一巡後は1.1550ドル台まで伸び悩んだ。

 

★NY原油先物市場は反発:需給改善期待から買い優勢

サウジアラビアはリビアとナイジェリアの生産増加を相殺するため、単独でさらに日量100万バレルの輸出削減を検討しているとの報道を受け買いが強まった。市場関係者の間では、サウジアラビアが原油輸出額をさらに削減し、世界の原油需要が増加した場合、原油価格は現在よりも高い水準で安定する可能性があるとの見方が浮上している。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:米トランプ政権運営の先行き懸念

NY金先物市場は、1232.20どるから1244.10ドルのレンジで推移した。共和党上院がオバマケア代替案の採決を断念したことで、減税法案など重要法案の成立期待が後退した。政権運営への懸念が高まったことや、主要通貨でドルが売られる展開となったことで金は堅調推移となった。

 

★米国債券市場は続伸:欧州債券買いにつれた買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.26%で終了した。欧州債券が買われたことで、米国債にも買いが波及した。さらに、米トランプ政権の先行き不透明感が強まったことも債券買いにつながった。

 

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