FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:米経済指標が下回り利上げ観測後退を好感

NYダウは84.65ドル高の21637.74、ナスダックは38.03ポイント高の6312.47で取引を終了した。連日で史上最高値を更新した。銀行大手の決算で慎重見通しが相次いだことが嫌気され朝方は上値の重い展開だった。米6月小売売上高や米6月消費者物価指数(CPI)が予想を下回り利上げ観測が後退した。原油価格の上昇も好感されたほか、株式市場に資金が流入するとの期待から130ドル近く上げる場面があった。VIX指数は9.90から9.51へ低下した。

 

★NY外国為替市場:低調な米経済指標を受け全面ドル安

ドル/円は、米重要経済指標を控えて持ち高調整目的の売りが先行した。米小売り売上高や米CPIがいずれも予想を下回ったことがわかると、米長期金利の低下とともにドル売りが加速した。日経先物の100円安も嫌気され112.27円まで急落した。米長期金利が低下幅を縮めると一旦反発したが、ドル売り圧力も根強く戻りは限定的だった。ユーロ/ドルは、低調な米経済指標を手掛かりにドルが全面安となり、1.1468ドルまで上げた。一巡すると1.1450ドルを挟んだ神経質な動きとなったが、再びドル売りが進み1.1472ドルまで持ち直した。

 

★NY原油先物市場は続伸:全般ドル安進行で買い優勢

ドル安・ユーロ高の進行に伴う割安感が意識された。年内米追加利上げ観測はさらに後退し、米長期金利の上昇が抑えられていることも原油先物に対する支援材料になった。しかし、需要増加の予測は出ているものの、供給超過の状態がすみやかに解消されるとの予断を持てないとの指摘もある。リビアとナイジェリアは原油生産を増やしているが、両国が減産要請を受けてこれに応じなければ、原油先物の上昇一服する可能性がある。

 

★NY金・銀先物市場は上昇:低調な米経済指標受け利上げ観測後退

NY金先物市場は、1214.00ドルから1232.70ドルのレンジで推移した。低調な米経済指標を受け、追加利上げ観測が後退した。為替市場では、ドルが主要通貨に対して売れられたことから、金は堅調推移となった。25日線や200日線が位置している1240ドルを意識した値動きとなっている。

 

★米国債市場は反発:米利上げ観測後退で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.33%で終了した。低調な米経済指標を受け、米利上げ観測が後退しとの見方から債券買いが進んだ。ただ、米国株式市場の上昇が上値の重しとなった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ