FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:イエレン米FRB議長のハト派的見解を好感

NYダウは123.07ドル高の21532.14、ナスダックは67.87ポイント高の6261.17で取引は終了した。6月19日以来、約1カ月ぶり史上最高値を更新した。原油価格が上昇したことを受けて、買いが先行した。イエレン米FRB議長の議会証言原稿でハト派的な見解を示したことが好感された。終日堅調推移となった。VIX指数は10.89から10.30へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売り優勢に

ドル/円は、イエレン米FRB議長が議会証言の準備原稿で『経済に対するインフレの反応が重要な不確実性』『インフレは目標を下回っている。直近は低下』『金利は中立水準に達するまで大きく上昇する必要ない』などの見解を示すと、ハト派的な内容だったとしてドル売りが優位になった。113.71円まで上げた直後に112.92円まで一転下落した。その後、NYダウの170ドル超高や米長期金利の低下一服を支えに113.38円まで反発したが、次第に113.20円前後で方向感が出なくなった。
なお、イエレン米FRB議長は議会証言で『米国が2%インフレへの経路にないと判断するのは時期尚早』『バランスシートの縮小は年内の比較的早期に開始』などと発言した。米地区連銀経済報告(ベージュブック)では『経済活動は大半の地域で小幅もしくは緩やかなペースで拡大している』などと伝わったが影響は限られた。ユーロ/ドルは、イエレン米FRB議長のハト派的な証言原稿を受けて1.1480ドルまで上げた。ただ、ユーロクロスが急落したことから一転売りが優勢となり、一時1.1392ドルまで下げ足を広げた。その後は1.1420ドル台まで下げ渋った。

 

★NY原油先物市場は続伸:米在庫減少を好感した買い優勢

米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計で原油在庫とガソリン在庫は予想以上に減少していたことが分かると、一時46.48ドルまで上昇した。しかし、米国の増産に対する警戒は根強い。また、OPECの産油量が現在の水準を維持した場合、2018年1-3月期における供給過剰は拡大するとの見通しも示されており、原油先物はやや上げ渋った。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:イエレン米FRB議長議会証言受けて買い優勢

NY金先物市場は、1212.50ドルから1225.20ドルのレンジで推移した。イエレン米FRB議長が議会証言で低調なインフレ率への警戒感を示し、追加利上げに慎重な姿勢を示唆したことから、ドルが主要通貨に対して軟調推移となったことで金買いが優勢となった。

 

★米国債券市場は続伸:イエレン米FRB議長証言を受けて買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.31%で終了した。イエレン米FRB議長の議会証言を受けてFRBが利上げを急がないとの見方が広がり、債券買いが進んだ。ただ、米10年債入札の結果が『低調だった』と受け止められるとやや伸び悩んだ。

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