FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:オバマケア代替案の成立期待から買い戻し

NYダウは0.55ドル高の21409.07、ナスダックは16.91ポイント高の6193.30で取引を終了した。朝方はイエレン米FRB議長の議会証言や4-6月期決算を控えて、もみ合う展開となった。トランプ米大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏は11日、ロシア人弁護士との面談を仲介した人物とのメールを公開。民主党候補のクリントン氏に不利となる情報提供を持ちかけられていたことがわかると、投資家心理が悪化し130ドル近く下げた。しかし、米上院が夏季休会を8月下旬に延期したことで、オバマケア代替法案の成立期待が高まり、上昇に転じた。VIX指数は11.11から10.89へ低下した。

 

★NY外国為替市場:消去法から総じてユーロ買いが優勢に

ドル/円は、ユーロ/円の上昇につれて一時114.49円と3月15日以来の高値を付けたが、勢いは続かなかった。トランプ米大統領の長男の『ロシアゲート』問題が伝わると、NYダウが130ドル近い下落とともにドルが失速した。114.00円手前では一旦下値を支えられた。しかし、ブレナードFRB理事が、利上げに対してハト派的な発言があったことから、米長期金利が低下したkとおで、113.70円台までドルは失速した。売り一巡後は反動が出て113.90円台まで下げ渋った。ユーロ/ドルは、クーレECB理事が『通貨の下落は金融政策の副次的影響。政策の主要な目的ではない』と発言すると1.1413ドルまで買いが先行した。昨日高値の1.1418ドルに一旦上値を抑えられたが、ユーロポンドなどユーロクロスの上昇につれて買いが再開した。ただ、引けにかけてはやや利食い売りに押された。

 

★NY原油先物市場は上昇:需給関係の改善を期待した買い優勢

米エネルギー情報局(EIA)は、2018年の米原油生産見通しを日量990万バレルに引き下げたことが材料視された。6月時点での見通しは1001万バレルだった。また、明日のEIA週間在庫統計について、市場では『原油在庫が前週から減少する』との予想が多く、需給改善を期待した買いが入った。米国内の生産量の大幅増加に対する市場の警戒感は低下し、需給関係の改善に対する期待が広がった。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:米政治リスクの高まりで買い優勢

NY金先物市場は、1207.40ドルから1217.10ドルのレンジで推移した。トランプ大統領の長男によるロシアとの不適切な関係への疑惑が高まるなど『ロシアゲート』問題が再燃し、米政治リスクが嫌気された。一時NYダウが130ドル超下落などリスク回避の動きが高まり、安全資産である金買いが優勢となった。ただ、下げが一服したが、1200ドル割れを意識した展開は継続している。

 

★米国債券市場は続伸:安全資産としての債券需要高まる

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.36%で終了した。米国で政治リスクが高まったことで、安全資産としての債券需要が高まった。また、ブレナードFRB理事が利上げに慎重な姿勢を示したことも債券買いにつながった。

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