FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:手掛かり材料乏しく小動きの展開

NYダウは13.71ドル安の24799.98、ナスダックは31.40ポイント高の7637.86で取引を終了した。昨年の株価上昇を受けて利益確定の動きが広がる一方で、最高値を更新したソフトウェアのマイクロソフトや携帯端末のアップルを中心にハイテク株への買いが続き、小幅な値動きに終始する展開となった。総じて手掛かり材料には乏しかったものの、中国政府が、米政府が関税方針を撤回する見返りに700億ドル相当の米農産物・エネルギー購入を提案するなど、貿易摩擦問題を巡る米中間の緊張緩和が好感された。VIX指数は12.74から12.40へ低下した。

 

NY外国為替市場:方向感を欠いた行って来い相場

ドル/円は、米5月サービス部門PMI改定値や5月ISM非製造業指数が市場予想より強い結果となったことで一時109.90円付近まで上昇する場面があった。ただ、その後は米長期金利の低下などを手掛かりにしたドル売りに押された。対ユーロなどでドル安が進んだ影響もあり、一時109.47円まで下押しした。もっとも、引けにかけては米長期金利の低下一服などを支えに109.80円台まで戻した。ユーロ/ドルは、イタリアのコンテ新首相が所信表明演説で『国民に急進的な変革をもたらす』などと発言し、イタリア国債が急落した影響からユーロ売りが先行し、一時1.1653ドルまで値を下げた。もっとも、昨日安値でもある同水準付近で下値の堅さを確認すると買い戻しが優勢になった。『ECBは14日の定例理事会で量的緩和政策(QE)からの出口戦略を議論する可能性がある』との一部報道が伝わると買い戻しが加速し、一時1.1732ドルまで反発した。 

 

NY原油先物市場は反発:短期筋の戻りを期待した買戻し

NY原油先物市場は一時65.56ドルまで買われた。米国はOPECの加盟国に対して日量100万バレルの増産を要請したことを受けて時間外取引で64.22どるまで下落する場面があったが、原油在庫の減少が市場予想されていたことから、売り一巡後は短期筋の買戻しが入った。

 

NY金先物市場は反発:米国株安と米長期金利低下で買い優勢

NY金先物市場は一時1304.80ドルまで買われた。発表された米4月JOLT求人数や5月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことから、上げ渋る場面もあったが米国株安を意識してリスク回避の金買いが入った。また、米長期金利が一時2.90%近辺まで低下したことも、金先物相場の反発を促す一因となった。

 

米国債券市場は反発:イタリア財政悪化懸念からリスク回避

米国債券市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.93%で終了した。イタリアのコンテ新首相が歳出拡大方針を示したことで、イタリアの財政悪化懸念が高まるなか、欧州債券相場が上昇(利回りは低下)したため、米国債にも買いが入った。

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