FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は下落:リスクイベント控えポジション調整の売り

NYダウは47.81ドル安の21136.23、ナスダックは20.63ポイント安の6275.06で取引を終了した。主要経済指標の発表が無いなか、8日に実施されるコミー前FBI長官の公聴会での証言、英国総選挙、ECB理事会への警戒感が強まり、持ち高調整する売りに押される展開となった。ただ、原油価格が上昇したことで下値も限られた。VIX指数は10.07から10.43へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:米長期金利の低下で総じてドル売り優勢

ドル/円は、日経先物やNYダウ先物が下落するにつれてリスク回避のドル売りが進んだ。また、『中国は人民元の安定で米国債を追加購入する用意がある』との一部報道を受けて米長期金利が昨年11月10日以来の水準となる2.12%台まで急低下するとドルは下げ足を速めた。その後も米長期金利の変動に振られる展開となった。その後、ABCニュースが関係者の話として『コミー前FBI長官はフリン氏を巡る捜査で、トランプ米大統領による司法妨害があったとまで言わない公算が大きい』と報じると109円台半ばまで買い戻しが入ったが、長続きしなかった。ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1240ドルまで値を下げたが、その後は下値を切り上げる展開になった。米長期金利の低下も支えとなり、1.1283ドルまで反発した。

 

★NY原油先物市場は反発:カタールの減産継続の見方で安心感

クウェートのマルゾウク石油相が『カタールは、原油減産合意に引き続きコミットしている』と述べたことが買い戻しにつながった。また、7日に発表される米エネルギー情報局(EIA)の週報について、国内全体の原油在庫が今回も減少するとよ予想されており、思惑的な買いも加わった。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:欧米の政治リスク懸念から買いが優勢

NY金先物市場は、1292.90ドルから1298.80ドルまで上昇した。8日に実施される英国の総選挙の行方に不透明感が強まっている状況を受けて、安全資産としての金の買いが一段と強まった。また、FRBの利上げペース鈍化観測や、コミー前FBI長官の議会証言を控えて米政治リスクへの懸念から、主要通貨に対してドルが弱含んだことにより割安感も買い材料となった。

 

★米国債券市場は反発:中国の米国債購入報道で買い加速

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)2.14%で終了した。中国の米国債の追加購入報道を受けて債券買いが加速し、一時2.12%と昨年11月10日以来の水準まで低下した。

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