FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:米景気への先行き期待に買い優勢

NYダウは62.11ドル高の21206.29、ナスダックは58.97ポイント高の6305.80で取引を終了した。5月米雇用統計では非農業部門雇用者数は予想を下回ったものの、失業率は4.3%と約16年ぶりの水準まで低下した。総じて雇用の回復は順調との見方から、米景気への先行き期待を背景に買いが入った。アップルやマイクロシフトなど主力のハイテク株が上昇し、指数をけん引した。そのため、連日でNYダウ、ナスダック総合指数、S&P500指数は過去最高値を更新した。VIX指数は9.89から9.75へ低下した。

 

★NY外国為替市場:米経済指標を受けドル全面安

ドル/円は、5月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比13万8000人増と予想の前月比18万人増を下回ったほか、過去2カ月分の数値が下方修正された。また、平均時給も前回値が0.3%増から0.2%増へ下方修正され、4月米貿易収支も476億ドルの赤字と予想の461億ドル前後の赤字より弱い内容となったため、ドル全面安の展開となった。米長期金利の低下とともにドル売りが強まり、一時110.30円まで下落したが、5月18日安値の110.23円がサポートとして意識されると売りも一服した。ただ、戻りの鈍い展開だった。ユーロ/ドルは、米経済指標の発表後はドル全面安の流れに沿って急ピッチで買い戻しが進み、1.1282ドルまで上げた後、ユーロ買いが一服したものの、高値圏で底堅く推移した。米長期金利の低下を受けて引けにかけて1.1285ドルまで上げ幅を広げた。

 

★NY原油先物市場は大幅下落:リグ稼働数の増加を嫌気した売り

トランプ米大統領が『パリ協定』から離脱すると表明したことを受けて、米国内の石油採掘などに関する規制緩和が進み、原油生産の拡大に寄与するとの見方が浮上した。その後、不調だった米雇用統計によるドル売りで、割安感から買い戻しがみられた。しかし、米石油会社ベーカーヒューズが発表した石油掘削設備(リグ)稼働数が、11基増の733基となり20週連続の増加となったことが嫌気され売りが再燃した。

 

★NY金・銀先物市場は反発:不調な米雇用統計の結果を受け買いが優勢に

NY金先物市場は、1264.80ドルから1281.80ドルまで上昇した。米5月雇用統計発表直前にこの日の安値をつけた。米5月雇用統計の結果に市場が失望したことから、米長期金利やドルインデックス指数が下落し、ドル売りが優勢となったことを受けて金買いが強まった。ただ、買い一巡後は、米国株高が史上最高値をつける上昇となったことで、上値が重くなった。

 

★米国債券市場は反発:利上げペースの不確実性から買い優勢

米国債市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.16%で終了した。米5月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったうえ、過去2カ月分の数値も下方修正され、平均時給も4月と同程度の伸びにとどまった。米利上げペースの不確実性が高まったとの思惑から債券買いが入った。

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