FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:急速な金融引き締め警戒感が後退

NYダウは70.53ドル高の21082.95、ナスダックは42.23ポイント高の6205.26で取引を終了した。複数の主要小売決算が好感され、買いが先行した。また、週間新規失業保険申請件数が予想より減少したほか、FRBの金融引き締めが緩やかなペースにとどまるとの思惑を背景にした買いが入り終日堅調推移となった。S&P500、ナスダック総合指数は最高値を更新した。VIX指数は10.02から9.99へ低下した。

 

★NY外国為替市場:ドル/円は一進一退で方向感のない展開

ドル/円は、111.80円を挟んだ一進一退の動きが続いた。一時111.95円まで上昇する場面もあったが、『OPECと非加盟産油国は減産の9カ月延長で合意した』との報道が伝わった後に原油先物が急落すると、資源国のクロス円の下げにつれて一時111.62円まで下押しした。半面、NYダウが堅調推移したことなどが相場を下支えした。ユーロ/ドルは、欧州時間に上値の重さを確認したことで売りが先行し、一時1.1193ドルまで下押しした。一旦切り返す場面もあったが、コンスタンシオECB副総裁が『全体的なリスクは下サイド』などと言及した影響もあって戻りは鈍かった。

 

★NY原油先物市場は大幅続落:材料出尽くしで売り優勢

ウィーンで開催されたOPECの総会では、加盟国と非加盟国が9カ月の減産延長で合意した。しかし、減産延長は市場で織り込み済みとして、減産規模の拡大などの措置が見られなかったことに失望感が広がり、売りが急速に強まった。また、クウェート石油相によると『イランとナイジェリア、リビアの使いは変わらない』と伝えた。

 

★NY金・銀先物市場は反発:3営業日ぶりに反発

NY金先物市場は、1261.10ドルから1256.90ドルまで下落し、上昇幅を縮小した。前日のNY通常取引終了後に公表されたFOMC議事録では、『ややハト派的』との見方から、米長期金利が低下し、ドルが下落したことで、買いが優勢となった。ただ、米国株が続伸していることが重しとなり、上昇がやや抑えられた。

 

★米国債券市場は横ばい:急速な金融政策の正常化の思惑後退

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ2.25%で終了した。FRBが金融政策の正常化を穏やかに進めるとの思惑が引き続き相場を支えた。ただ、米国株が上昇したことを受けた売りも出た。

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