FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:FOMC議事要旨を好感した買いが優勢

NYダウは74.51ドル高の21012.42、ナスダックは24.31ポイント高の6163.02で取引を終了した。朝方は買いが先行したものの、FOMC議事要旨の発表を午後に控えて上値の重い展開となった。この日公表されたFOMC議事要旨で物価上昇の鈍さを懸念する指摘があったことで、先行きの利上げが穏やかなものなるとの思惑も相場を支えた。また、バランスシートの縮小が比較的緩やかであることも好感され上昇した。S&P500が史上最高値を更新した。VIX指数は10.72から10.02へ低下した。

 

NY外国為替市場:FOMC議事要旨受け総じてドルは失速

ドル/円は、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時112.12円まで上昇した。ただ、米5年債入札後に米長期金利の上昇が一服すると伸び悩む展開となった。その後発表されたFOMC議事要旨では、『追加利上げの前に最近の弱含みの経済指標が一過性であるというさらなる証拠を待つのが賢明』、『大半のメンバーは弱含みが過ぎ去ると予想しており、まもなく引き締めが適切になるとの公算が高いと判断』、『数人のメンバーはインフレ目標進展の遅れを懸念』などの見解が示された。FOMC議事要旨の公表後に米長期金利が低下幅を広げると、一時111.43円まで下落した。ユーロ/ドルは、対資源好k通貨などでドル安が進んだ影響から買いが先行し、一時1.1204ドルまで値を上げた。その後は米長期金利の上昇などが重しとなって1.1168ドルまで失速した。FOMC議事要旨の公表後には再びドル売りが強まり、一時1.1220ドルまで反発した。

 

★NY原油先物市場は反落:ガソリン在庫の減少規模を嫌気

この日発表された米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計で原油在庫が予想以上に減少したため買いが先行した。しかし、米国のドライブシーズンを前にガソリン在庫の減少が小さかったとして売りに転じた。25日のOPEC総会を前に持ち高調整の売りが優勢となったが、FOMC議事要旨発表後にドルが軟化したことで下げ渋る展開となった。

 

★NY金・銀先物市場は続落:FOMC議事要旨への警戒感から売り優勢

NY金先物市場は、1254.40ドルから一時1249.60ドルまで下落した。NY通常取引終了後に公表されるFOMC議事要旨が、6月利上げ観測を裏付ける内容になる可能性への警戒感から売りが優勢となった。ただ、英国の自爆テロを受けて、英政府が警戒レベルを最高度に引き上げたことや、フランスは非常事態宣言を11月1日まで延長した。そのため、リスク回避の動きも出て、金の下値も限定的となった。

 

★米国債券市場は反発:FOMC議事要旨を受けて買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は上昇)2.25%で終了した。米5年債入札で需要の強さが確認されたほか、FOMC議事要旨を受けて、FRBは金融政策の正常化を急がないとの思惑が広がったことも債券買いにつながった。

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