FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は大幅下落:トランプ政権に対する不透明感を嫌気

NYダウは372.82ドル安の20606.93ドル、ナスダックは158.64ポイント安の6011.23で取引を終了した。トランプ大統領が、ロシア外相に機密情報を漏洩したとの疑惑や、ロシア高官との接触が疑われたフリン前大統領補佐官に関する捜査終了をFBIに求めたことなどを巡り、弾劾される可能性が浮上したことで売りが先行した。減税法案など重要法案の成立に懐疑的な見方が広がったことが嫌気された。また、米長期金利の低下が金融株の売りを促したほか、堅調地合いを維持してきたハイテク株も利食い売りに押された。VIX指数は10.64から14.01へ大きく上昇した。

 

★NY外国為替市場:ドルはリスク回避の動きから失速

ドル/円は、トランプ大統領の機密情報漏洩疑惑や捜査妨害疑惑を背景にNYダウが380ドル近く下げたほか、NYダウや日経先物が大幅下落し、米長期金利も急低下したことを背景にリスク回避のドル売りが加速した。目先のストップロスを継続的に巻き込み下値を探る展開となった。ユーロ/ドルは、米長期金利の大幅低下やドル/円の急落を横目にユーロ買いが広がった。昨年11月9日以来の高値となる1.1162ドルまで上値を伸ばした。

 

★NY原油先物市場は反発:原油在庫の減少を好感した買い

米エネルギー省が発表した週間在庫統計で原油在庫は予想ほど減少しなかったものの、前日発表された米石油協会(API)のデータほど需給緩和を示さなかったことで原油買いが優勢となった。OPEC主導の減産は需給関係に影響を与え始めているとの思惑が広がった。また、米ドルが主要通貨に対して弱含んだことも下支えした。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:トランプ政権に対する不透明感から買い優勢

NY金先物市場は、1236.30ドルから1261.50ドルのレンジで推移した。トランプ米政権のロシア関与疑惑が深刻化するとの警戒感から米国株が急落したことを背景に、安全資産とされる金に買いが集まった。日足では200日移動平均線の1256ドル水準をを回復している。

 

★米国債券市場は大幅続伸:安全資産の債券需要が高まる

米国債券市場で長期ゾーンは大幅上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.10%低い(価格は上昇)2.22%で終了した。トランプ大統領の政権運営への不安が高まり、安全資産としての債券需要が高まった。

 

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