FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:貿易摩擦が世界的に広がる懸念を嫌気

NYダウは251.94ドル安の24415.84、ナスダックは20.34ポイント安の7442.12で取引を終了した。米政府がEU(欧州連合)やカナダ、メキシコへの鉄鋼・アルミ関税を発動すると発表した。保護主義的な通商政策が世界経済に悪影響を及ぼすとの思惑が広がり、幅広い銘柄に売りが出た。また、原油価格の下落も嫌気された。VIX指数は14.94から15.43へ上昇した。

 

NY外国為替市場:月末絡みの動きでドル/円持ち直し

ドル/円は、日経先物の失速や米長期金利の低下を手掛かりにしたドル売りが進み、一時108.39円まで値を下げた。ただ、前日安値の108.35円が目先ののサポートとして意識されたほか、月末ロンドンフィキシングに絡んだドル買いも入ったことで108.80円台まで反発した。その後も108円台後半で底堅く推移した。ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1724ドルまで上昇したが、その後は上値が重くなった。米政府が鉄鋼・アルミ関税を発動するとの報道を受けて、EU側も米国に追加関税を賦課する意向を示すと、欧米間の貿易摩擦懸念から一時1.1641ドルまで下押しした。ただ、イタリア新政権が樹立する見込みとなったこともあり、引けにかけては徐々に下値も堅くなった。

 

NY原油先物市場は下落:世界景気減速による需要後退懸念で売り優勢

NY原油先物市場は68.17ドルまで上昇後、66.56ドルまで下落した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報では、国内全体の原油在庫は予想外かつ大幅にな減少となり、買いが一時強まった。しかし、ロシアやOPEC加盟国が減産を緩めるとの根強い思惑もあり上値は重くなった。また、米政府か鉄鋼やアルミに対する輸入関税を適用するとの発表に対して、対象国が対抗措置を取る方針を表明したことで、世界景気減速による需要後退リスクへの懸念も売りにつながった。

 

NY金・銀先物市場は反落:イタリア政局不安の後退で買い需要減退

NY金先物市場は1302.40ドルまで下落後、一旦1310.80ドルまで上昇した。ユーロ/ドルの伸び悩みなどで売りが先行したが、米政府が鉄鋼とアルミに対する輸入関税を適用すると発表したことで、欧米株が下落したことでリスク回避の金買い強まった。しかし、イタリアで連立に向けた動きが始まり、穏健な経済相候補を検討などと伝えられたことから、買いは徐々に後退した。

 

米国債券市場は続落:米雇用統計控え調整売り

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)2.86%で終了した。週末に米雇用統計の発表を控え、持ち高調整目的の売りが出た。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ