FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:前日終値近辺で方向感のない展開

NYダウは6.24ドル高の20981.33、ナスダックは23.71ポイント高の6048.94で取引を終了した。好決算を発表した企業に買いが先行した。ただ、前日の税制改革案が予想通りの内容となり、積極的な買いが手控えられたほか、原油価格の下落が嫌気され上げ幅を縮小した。結局、前日終値を挟んで方向感が出なった。また、市場終了後にハイテク会社の決算が多数控えていることもあり、決算内容を見極めたいとの思惑から上値の重い展開となった。VIX指数は10.84から10.38へ低下した。

 

★NY外国為替市場:ドル/円はレンジ内での動き

ドル/円は、全般ドル高が進んだほか、米3月住宅販売保留指数が市場予想を上回ったことも支えとなり、一時111.60円近辺まで上昇した。ただ、原油など商品相場の下落をきっかけにクロス円が売り込まれると失速し一時111.02円まで下げた。米長期金利が低下したことも嫌気された。その後は111.20円前後でのもみ合い商状となった。ユーロ/ドルは、ECB定例理事会では予想通り現状維持となった。ドラギECB総裁が記者会見で『経済に対する下サイドのリスクはさらに低下した』と述べたことに買いで反応した。しかし、『出口戦略の順序を現時点で議論する必要はない』『インフレ見通しを修正するための十分な確証は見られない』『依然として脆弱な点が多くある』と出口戦略について消極的な姿勢を示すと一転して売りが優勢となった。一巡後はショートカバーの動きから1.08ドル台後半で下げ渋った。

 

★NY原油先物市場は反落:リビア油田操業再開を嫌気

リビア最大のシャララ油田から同国製油所への原油供給が再開されたとの一部報道や、米国の原油生産量の増加が嫌気された。シャララ油田における原油生産の操業はしばらく続くとみられており、需給関係の改善につながる材料が提供されない場合、供給超過への懸念が残った。一時48.20ドルと3月28日以来の安値を付けた。

 

NY金は反発・銀先物市場は続落:新規材料難のなかもみ合い

NY金先物は、1261.80ドルから1271.10ドルのレンジで推移した。NY金は新規の相場材料が乏しいなか、前日終値を挟んでのもみ合いとなった。ドルが主要通貨に対してやや強含んだことが重しとなった。テクニカル的には、25日線の1265ドル近辺、200日線の1264ドル近辺でのもみ合いとなった。

 

★米国債券市場では続伸:原油価格下落と7年債入札好調で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.29%で終了した。原油価格が下落した場面で買いが強まったほか、7年債の入札が『好調』だったことが相場を支えた。ただ、引けにかけては伸び悩むなど上値も限られた。

 

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