FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は下落:休暇を控え地政学リスクの高まりから売り優勢

NYダウは138.61ドル安の20453.25、ナスダックは31.01ポイント安の5805.15で取引を終了した。米3月生産者物価指数(PPI)が予想を下回ったことから、売りが先行した。前日にトランプ大統領が低金利政策が望ましいとの考えを示し、利上げ観測が後退したことで米長期金利が低下したことも上値を抑えた。また、原油価格が下落したことや、『米国がアフガニスタンのトンネル施設を攻撃した』との報道が伝わったこともあり、地政学的リスクを手掛かりにした売りが出た。また、イースター休暇を控えた手仕舞い売りも進み、安値引けとなった。VIX指数は15.71から16.02へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:地政学リスクの高まりからドル売り

ドル/円は、米国の新規失業保険申請の減少や米4月ミシガン大学消費者信頼感数速報値が予想を上振れしたことを好感したドル買いが優勢となった。その後、米国がアフガニスタンのトンネル施設を攻撃したとの報道が伝わると、地政学リスクが意識されことで108.90円台まで伸び悩むなど、一方的なドル買いが進む展開とはならなかった。ユーロ/ドルは、欧州勢の参入後にドル買いが進んだ流れに沿った。米長期金利が一時上昇したことも重なり、一時1.0609ドルまで下落した。一旦は下げ渋ったものの、戻りは鈍かった。

 

★NY原油先物市場は反発:需給改善方向にあることで買い優勢

国際エネルギー機関(IEA)が公表した資料では、今年1-3月期における世界全体の原油在庫は小幅増加にとどまった。市場では、バランスのとれた状態に近づいているとの見方が広がったことで原油買いが優勢となたt。2017年の世界の原油需要は日量132万バレルになるとの見通しが示された、IEA報告でOPECの非加盟国の減産順守率が2月の38%から64%に上昇していることも材料視された。ただ、地政学リスクへの警戒から株式などのリスク資産が下落すると原油価格も下げに転じる場面もあった。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:地政学リスクの高まりから買い継続

NY金先物市場は、1283.80ドルから1290.70ドルのレンジで推移した。北朝鮮では15日に故金日成生誕105周年の式典が実施されることから、核実験実施等への警戒感が高まった。また、米国がアフガニスタンのトンネル施設を攻撃したことが伝わると、安全資産としての金買いが優勢となった。

 

★米国債券市場は続伸:安全資産としての債券需要高まる

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.23%で終了した。中東情勢を巡り地政学リスクが嫌気され、リスク回避の債券需要が強まった。米10年物国債利回りは一時2.21%台と昨年11月17日以来の水準まで低下する場面もあった。ただ、この日はイースター休暇の前日で短縮取引だった。

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