FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:企業決算を控えて様子見ムード強い

NYダウは1.92ドル高の20658.02、ナスダックは3.11ポイント高の5880.93で取引を終了した。原油価格が上昇を受けて石油関連株が買われた一方、米長期金利の低下を背景に金融株が下落した。また、北朝鮮を巡る地政学リスクの上昇も嫌気された。ただ、米主要企業の1-3月期決算を今秋に控え、総じて様子見ムードが強かった。VIX指数は12.83から14.05へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:ドル/円は米長期金利に振れる展開

ドル/円は、NY勢参入後に米長期金利が低下すると、ドル売りが先行した。一時90ドル超高まで上げていたNYダウが下げに転じたことや、日経先物が110円安まで下げたことも重しとなった。その後は米長期金利の低下が一服したことで下げ渋る場面も見られたが、戻りも限定的だった。なお、イエレン米FRB議長は『米経済はかなり健全』『米経済は緩やかなペースで拡大を続けるだろう』『FF金利を徐々に引き上げることは適切』『中立金利の判断はかなり低い』などの見解を示した。ユーロ/ドルは、1.0580ドルを挟んだもみ合いが続いた。しかし、米長期金利の低下を受けて徐々に買いが強まった。

 

★NY原油先物市場は続伸:リビアの原油生産停止を意識

産油国リビアで武装勢力が原油を輸送するパイプラインを止め、生産が停止したと伝わったことや、ロシアがOPEC主導による減産延長を想定しているとの見方が相場を支えた。ただ、市場では『リビアの油田が操業停止状態になっているのは技術的な問題も絡んでいる』との声も聞かれた。また、米国経済が順調であることも原油需要の増大につながるとの思惑も相場を支えた。

 

★NY金・銀先物市場は下落:利益確定売りが勝る

NY金先物は、1248.20ドルから1258.90ドルのレンジで推移した。地政学的リスクを意識した買いは一巡となり、前週末に約5カ月ぶりの高値を付けたあとだけに、利益確定目的に売りが出やすかった。また、シリアへの米軍による空爆が一時的な対応とも伝わったことも影響した。

 

★米国債券市場は反発:安全資産としての債券需要高まる

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.36%で終了した。シリアや北朝鮮などの地政学的リスクが引き続き意識されたほか、仏大統領選に対する不透明感も意識され、安全資産としての債券需要が高まった。

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