★米国株式市場は下落:米金利上昇好感するも持ち高調整売り優勢
NYダウは6.85ドル安の20656.10、ナスダックは1.14ポイント安の5877.81で取引を終了した。シリアの空爆や米3月雇用統計で非農業部門雇用者数が9.8万人増と予想を大きく下振れたことが嫌気されたものの、朝方は売り買いが交錯した。ダドリー米NY連銀総裁の発言を受けて利上げペース鈍化への懸念が後退し、米長期金利が上昇したため、収益改善への期待から金融株中心に買われ60ドル超上げた。ただ、シリア情勢が不安定化するなか、ストックホルムのトラック突入事件などもあり、週末を控えて持ち高調整の売りが進み下げに転じた。VIX指数は12.39から12.83へ上昇した。
★NY外国為替市場:ドルは上げ下げ材料交錯し乱高下
ドル/円は、米3月雇用統計で非農業部門雇用者数が10万人を割り込むネガティブサプライズとなったことで、失望によるドル売りが加速した。米国のシリア攻撃により地政学的リスクの上昇を警戒した円買いも目立った。しかし、失業率が10年ぶりの低水準になるなど、利上げ軌道は変わらないとの見方が強まった。さらに、ダドリーNY連銀総裁が年末から来年初めにかけてバランスシート縮小を開始するとの見方を示唆したため米長期金利が上昇に転じたことでドル買いが再燃し111円台を回復した。ユーロ/ドルは、米雇用者が予想を大幅に下回ったことで1.0669ドルまで反発したが、ドル買い戻しの流れに沿って直ぐに失速した。ダドリー米NY連銀総裁の発言もドル買いを後押しし、3月10日以来の1.0580ドルまで急ピッチで下げた。ただ、引けにかけては買い戻しが入り1.06ドル台を回復する場面があった。
★NY原油先物市場は上昇:シリアの地政学的リスクの高まり
米国によるシリア攻撃で、地政学的リスクの高まりを警戒した買いが入った。時間外取引では52.94ドルと3月7日以来の高値を付けた。ただ、ベーカー・ヒューズが発表した石油掘削装置(リグ)の稼働数が、前週比10基増の672基となり、12週連続で増加したことで上値は重くなった。
★NY金は続伸・銀先物市場は反落:シリアでの有事の金買い優勢
NY金先物市場は、1252.40ドルから1273.30ドルのレンジで推移した。米国によるシリア攻撃を巡る地政学的リスクの高まりを受けて一時1273.3ドルと昨年11月10日以来の高値を付けた。ただ、ドルが主要通貨にたいして強含むと、割高感が強まり売りが出たため急速に伸び悩んだ。
★米国債券市場では続落:米利上げ鈍化懸念後退で売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%高い(価格は下落)2.38%で終了した。米3月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく下回ったことで、安全資産とされる債券買いが強まった。しかし、ダドリー米NY連銀総裁の発言を受けて利上げペース鈍化への懸念が後退すると、一転売りが優勢となった。
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