FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は下落:悪材料も底堅い展開

NYダウは13.01ドル安の20650.21、ナスダックは17.06ポイント安の5894.68で取引を終了した。米3月のマークイット製造業PMIやISM製造業景況指数が前月より減少し、景気拡大の減速が懸念され米長期金利の低下を背景に収益悪化への懸念から金融株の売りが先行した。また、3月新車販売台数が総じて不振となり、自動車セクターを中心に売りが広がった。その後、『ロシア・サンクトペテルブルク地下鉄で爆発』との報道により投資家心理を冷やした面もあり140ドル超下落した。ただ、売り一巡後は買い戻しが強まりプラス圏を回復する場面もあった。VIX指数は前日の12.37と変わらずだった。

 

★NY外国為替市場:ロンドンフィキシング絡みでドル売り強まる

ドル/円は、暫くは111.40円前後で方向感のない展開となっていたが、日経平均先物が150円安、NYダウが140ドル超安を背景に売りが強まった。また、市場では『ロンドン(日本時間24:00)のフィキシングに向けたドル売りが持ち込まれたとの指摘も聞かれたほか、米長期金利低下幅拡大も重しとなり、一時110.85円近辺まで売り込まれた。しかし、米国株が反発したことで、111.00円台を回復する場面もあったが戻りも限定的だった。ユーロ/ドルは、米長期金利の低下を支えに1.0650ドルから1.0680ドル付近まで買い戻された。しかし、ユーロ/円の下落に押され1.0642ドルまで失速した。その後は、米長期金利が低下幅を広げたことで1.0670ドル台まで切り返すなど方向感のない展開となった。

 

★NY原油先物市場は反落:リビアの原油供給再開を嫌気

武装集団の妨害で一時停止していたリビアが原油生産を再開する見通しとなり、目先の需給悪化が意識された。また、前週末に発表された米国内の石油掘削装置の稼働数増加で供給過剰懸念も再燃した。

 

★NY金は続伸・銀先物市場は反落:米景気減速懸念とロシアでの爆発で買い

NY金先物市場は、1246.40ドルから1255.90ドルのレンジで推移した。米経済指標が前月より減少し、景気拡大の減速が懸念され株が下落したこと。また『ロシア・サンクトベテルブルクの地下鉄で爆発があり多数の死傷者が出た』と伝わると、地政学リスクの高まりを警戒した買いが入った。

 

★米国債券市場は続伸:リスク回避の債券需要が高まる

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)2.32%で終了した。ロシアの地下鉄で爆発報道を受けて安全資産とされる債券需要が高まった。市場では『米3月ISM製造業景気指数の悪化や低調な米2月建設支出を受けて米景気への楽観的な見方が後退した』との声もあり、堅調地合いが続いた。

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