FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場はまちまち:オバマケア代替法案取り下げで引けにかけ買い優勢

NYダウは59.86ドル安の20596.72、ナスダックは11.04ポイント高の5828.74で取引を終了した。7日続落は昨年10月以来、約5カ月ぶりとなった。オバマケアの代替法案成立を巡る投票結果が否決された場合、トランプ大統領が現行制度を維持し、他の重要政策の審議に入るとの見通しが報じられ、買いが先行した。しかし、オバマケア代替法案が否決されるとの見方が広がると一時120ドル超下落した。市場終了直前に下院がオバマケア代替法案を取り下げたことでナスダックは上昇に転じたが、相場全体を押し上げるには至らなかった。VIX指数は13.12から12.98へ低下した。

 

★NY外国為替市場:採決中止受け材料出尽くしの動き

ドル/円は、欧州時間からの売りの流れを引き継ぎ、序盤には111.00円を割り込んだが、ムニューシン米財務長官が『ドル高は米経済への信頼を反映』と述べたほか、ブラード米セントルイス連銀総裁が『FRBはバランスシート縮小に向けてよい位置にある』と発言するとドル買いが優勢となった。しかし、共和党指導部が『オバマケア代替法案可決に十分な票を得たと確信出来ない』と述べたほか、ライアン米下院議長がトランプ大統領に『オバマケア代替法案は可決しないだろう』と述べたことが伝わるとNYダウが120ドル超安となり、リスク回避の円買いが強まり110.58円まで下落した。ただ、米下院共和党が採決を中止したことが明らかになると悪材料出尽くしとなりショートカバーが優勢となり、引けにかけて111.30円台まで急反発した。ユーロ/ドルは、NY時間では、狭い値幅での取引となった。米長期金利の低下やドル/円の下落を受けて1.0818ドルまで上げたが、その後にドル/円が急伸持ち直しの動きとなったが上値は限定的だった。

 

★NY原油先物市場は反発:サウジからの米向け原油輸出減少を好感

サウジアラビアから米国に向けた3月分の原油輸出が、前月比日量で30万バレル近く減少する見通しと報じられたことが材料視された。ただ、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した。米石油掘削装置(リグ)の稼働数が前週比で21基増加の652基となったことが重しとなった。

 

★NY金・銀先物市場は上昇:米政権に対する不透明感広がり買い優勢

NY金先物市場は、1240.70どるから1251.90ドルのレンジ推移した。トランプ最優先に掲げるオバマケア代替法案の審議が難航。米経済対策の実施時期が遅れるとの見方や、政権に対する不透明感が広がると金買いが優勢となった。ただ、様子見ムードも強く積極的な買いは手控えられた。

 

★米国債券市場は反発:買い優勢から一転売り

米国債券市場で長期ゾーンは小反発(利回りは低下)となった。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.41%で終了した。オバマケア代替法案が否決されるとの見方が広がると債券買いが進み、利回りは一時2.39%まで低下した。しかし、採決の中止が伝わると株価の下げ幅縮小とともに売りが優勢となった。

 

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