FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場はまちまち:米政権の経済策の実施の遅れ懸念を嫌気

NYダウは6.71ドル安の20661.30、ナスダックは27.82ポイント高の5821.64で取引を終了した。23日に採決が行われる医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案に対して、共和党内から法案通過を阻止する動きがあり、減税法案など重要法案の審議にも遅れが生じるとの見方から、終日上値の重い展開となり、一時90ドル近く下落する場面もあった。また、原油価格が下落したことや、英国で発生したテロ事件を嫌気したリスク回避の動きもあった。VIX指数は12.48から12.81へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:米長期金利低下から総じてドル売り優勢

ドル/円は、米長期金利の低下を背景に売りが進行した。NYダウや日経先物が下落したことも嫌気され、節目とされた111.00円を下抜けると110.71円まで下落した。一巡後はNYダウや米長期金利の低下幅縮小を支えに111.20円台まで持ち直したが、『オバマケア代替案可決に十分な票が集まっていない』と伝わると売りが再開した。引けにかけては日経先物がプラス圏に回復したことを受け再び買い戻しが入り111.10円台まで下値を切り上げた。ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.0776ドルまで下落したが、その後は米長期金利の低下を手掛かりに買い戻しが進んだ。一時1.0824ドルまで上昇したが、ユーロクロスが下落した影響も受けて1.0800ドルを割り込むなど上値が重くなった。

 

★NY原油先物市場は続落:米原油在庫の増加を嫌気

米国のエネルギー省が発表した週次統計で原油在庫が予想以上に増加したため供給過剰懸念を受け売りが優勢となった。一時47.01ドルと昨年11月30日以来の安値を付けた。ドルインデックス指数が下落したが、買い材料とはならなかった。

 

★NY金は続伸・銀先物市場は反落:安全資産として金買い優勢

NY金先物市場は、1246.90ドルから1254.60ドルのレンジで推移した。ドルインデックスの低下や米長期金利の低下からドルが主要通貨に対して弱含みとなったことから、買いが優勢となった。また、世界的な株安を受けて一時1251.5ドルと2月28日以来の高値をを付けた。トランプ政権の政策実行能力に対する不透明感が下支えになりそうな様相となっている。

 

★米国債券市場は続伸:米政治的リスク懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.40%で終了した。オバマケア代替法案の通過に対する不透明感が引き続き相場を支えた。一時2.37%と2月28日以来の水準まで低下した。ただ、買い一巡後は持ち高調整の売りが出たため上値を切り下げた。

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