FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:緩やかな利上げペースを好感

NYダウは112.73ドル高の20950.10、ナスダックは43.23ポイント高の5900.05で取引を終了した。原油価格が上昇したことで買いが先行した。予想を上回る米2月消費者物価指数や小売売上高、3月NAHB住宅市場指数も好感されたが、FOMCの発表を控えで小動きとなった。注目されていたFOMCでは、大方の予想通り賛成多数で政策金利が引き上げられた。年内の追加利上げ見通しも残り2回と据え置かれ、先行き不透明感の解消から発表後に上昇した。VIX指数は12.30から11.63へ低下した。

 

★NY外国為替市場:米利上げペース後退で総じてドル売り優勢

ドル/円は、発表された米経済指標が概ね良好な結果だったことで114.82円まで値を上げる場面もあったが、上値は限られた。米長期金利が低下するとドル売りが強まり、一旦114円半ばまで下押しした。FOMCで予想通り0.25%の利上げが決定されたが、2017年の金利見通しが1.375%に据え置かれたことが分かると、米長期金利が急低下とともにドル売りが加速した。また、イエレン米FRB議長が『金融政策は利上げ後も緩和的であり続ける』『年3回の利上げは緩やかなペースだと確実に言える』と述べたこともドル売りを促した。ユーロ/ドルは、米長期金利低下を背景に買いが強まったほか、FOMCの結果を受けて米利上げペースへの期待が後退すると上値を試す展開となった。また、オランダ会下院選の出口調査で与党の自由民主党が極右・自由党に勝利したとの報道が伝わると上げ幅を拡大した。

 

★NY原油先物市場は反発:米原油在庫減少を好感

米エネルギー省が発表した週間在庫統計で、原油在庫が予想に反して減少したため買いが優勢となった。また、FOMC終了後に、為替市場でドル安が進んだことも買い材料となった。

 

★NY金続落・銀先物市場は変わらず:時間外取引では上昇

NY金先物市場は、1196.80ドルから1222.00ドルのレンジで推移した。フロアー取引ではFOMC結果発表を控えて、方向感のない展開となった。FOMCが金利見通しを引き上げることがなかったことから、米長期金利が低下し、主要通貨に対してドルが下落したとで時間外取引で1220ドルまで上昇した。

 

★米国債券市場は大幅続伸:米利上げペース後退で買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは大幅続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.11%低い(価格は上昇)2.49%で終了した。FOMCによる年内の利上げが年3回と前回から据え置かれたことで、一部市場で年4回の利上げを期待する向きがあったため、債券を買い戻す動きが活発化した。

 

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