FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は上昇:良好な米雇用統計を好感

NYダウは44.79ドル高の20902.98、ナスダックは22.92ポイント高の5861.73で取引を終了した。米2月雇用統計で良好な労働市場の改善が確認できたことを好感して買いが先行した。ただ、原油価格が下落したことを受けて素材株が売られるなど、午後にかけて上げ幅を縮小する展開となったが、引けにかけて再び上昇した。VIX指数は12.30から11.66へ低下した。

 

★NY外国為替市場:米長期金利低下やロス米商務長官発言でドル売り加速

ドル/円は、米2月雇用統計を控えてじわりと買いが入り、一時115.50円と1月19日以来の高値を付けた。非農業部門雇用者数は予想を上回ったものの、平均時給が前月比0.20%増と予想の前月比0.30%増を下回ったため、米長期金利が低下に伴うドル売りに、ストップロスを巻き込んで反落した。その後下げ渋る場面もあったが、ロス米商務長官が『(貿易について問われ)日本の優先度は高い』と述べるとドル売りが再開した。米長期金利の低下幅拡大や、ユーロでドルが一段と下落したことから、ドルの戻りの鈍い展開となった。ユーロ/ドルは、米雇用統計後にドル安が進むと買いが強まったほか、『ECBはQE終了前に利上げが可能かどうか協議した』との一部報道が伝わるとユーロ買いが加速した。ただ、1.0700ドルを前に上値を抑えられると引けにかけてはやや伸び悩んだ。

 

★NY原油先物市場は続落:原油掘削装置増を嫌気した売り優勢

米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した米国の石油掘削装置(リグ)の稼働数が、前週比8基増の617基と8週連続増加した。そのため、引き続き米国の石油増産体制に対する警戒感が高まり売りが優勢となった。OPECの加盟国、非加盟国による減産進展などが下支えになっていたが、米国原油在庫の増加がマイナス要因となった。

 

★NY金・銀先物市場は続落:9日続落するも1200ドル台維持

NY金先物市場は、1194.50ドルから1206.20ドルのレンジで推移した。3月の米利上げがほぼ織り込まれるなか、金市場への余剰資金の流入が細るとみた売りが出た。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入り、下げ幅は小幅にとどまり1200ドル台を回復した。目先は14-15日のFOMCでの『3月利上げ』思惑が重しとなっている。

 

★米国債券市場は反発:利上げペースの期待後退で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は上昇)2.57%で終了した。米2月雇用統計で平均時給が前月比で予想を下回ると、利上げペースへの期待感が後退したことで買いが強まった。また、足もとで相場続落が続いていたことの反動もあり、持ち高調整の買いも入った。

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