FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場はまちまち:不正会計報道や原油安が重しに

NYダウは69.03ドル安の20855.73、ナスダックは3.62ポイント高の5837.55で取引を終了した。朝方は良好な結果となった米2月ADP雇用報告が好感され、買いが先行した。しかし、追加利上げ観測の拡大が意識され、もみ合いの展開となった。その後、不正会計の報道を受けてキャタピラーが急落したほか、原油価格の大幅下落を背景に石油関連株が売られたことが重しとなった。ただ、週末の雇用統計結果を見極めたいとの思惑から小動きに終始した。VIX指数は11.46から11.86へ小幅上昇した。

 

★NY外国為替市場:良好な米雇用指標を受け総じてドル高

ドル/円は、米2月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比29万8000人増と市場予想平均の18万9000人増を大幅に上回ったことが伝わると米長期金利の急上昇とともに買いが進行した。一時114.75円の高値付けた。しかし、2月15日の114.95円が目先の上値目処として意識されると伸び悩んだ。その後は原油価格が下落したことや、NYダウが弱含んだことも嫌気され114.20円台まで下押しした。ユーロ/ドルは、良好な米雇用指標の発表後は一時1.0535ドルまで値を下げたが、直ぐに1.0560ドル台までショートカバーが入った。総じて方向感に乏しい動きとなった。

 

★NY原油先物市場は大幅続落:原油在庫の増加を嫌気

米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間の石油在庫統計で、原油在庫が前週比で820バレル増加した。市場予想を大幅に上回る結果となったことから、需給の緩みを意識した売りが広がった。今までは、OPECの加盟国、非加盟国による減産進展などが下支えとなっていたが、米国原油在庫の増加がマイナス要因となった。

 

★NY金・銀先物市場は続落:良好な雇用指標を受けドル高を嫌気

NY金先物市場は、1206.40ドルから1218.50ドルのレンジで推移した。良好な米雇用指標の発表となったことから、為替市場ドルが上昇したことが嫌気された。また、14-15日のFOMCでの利上げが確実視するムードが強まったことで、金は売り優勢の展開となった。ただ、欧米政治リスクへの警戒が払拭されていないことから下支えされやすいが、目先は『米3月利上げ』の思惑が重しとなっている。

 

★米国債券市場は続落:良好な米雇用指標を受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは8日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%高い(価格は下落)2.56%で終了した。良好な米雇用指標を受け売りが優勢となり、一時2.58%と昨年12月20日以来の水準まで上昇した。ただ、米10年債入札後は、米国株安や原油安を背景にやや買い戻しの動きがあった。

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