FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場はまちまち:トランプ政権の減税策思惑が相場の支え

NYダウは32.60ドル高の20775.60、ナスダックは5.32ポイント安の5860.63で取引を終了した。原油価格の下落に加えて、連日で最高値更新していることから利益確定の動きが広がり、売りが先行した。しかし、トランプ政権による減税策が相場を支えたほか、米1月中古住宅販売件数が良好な結果だったことで買い戻された。FOMC議事録では、関係者の多くが労働市場やインフレ動向が予想通りに改善すれば、早期の利上げが適切と考えていることが明らかとなった。追加利上げ観測の拡大を受けて、発表後は上値が重くなった。VIX指数は11.59から11.74へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:ドルは値動きの荒い展開

ドル/円は、ユーロ/円の下落や米長期金利の低下につれて一時112.90円まで下落したが、20日安値の112.78円が目先のサポートとして意識されると下げ渋った。仏中道派のバイル氏が大統領候補のマクロン氏に共闘をもちかけたと伝わるとユーロ離脱などのルペンリスクが後退したとの見方からユーロ/円の買い戻しにつれたほか、低下していた米長期金利が上昇に転じたことも支えとなり113.60円台まで持ち直した。しかし、FOMC議事録でドル高への懸念が指摘されると、米長期金利が一転低下したことでドルは失速した。一方で、ムニューチン米財務長官が『強いドルは米経済への信頼を反映』と述べたことが伝わると113.30円台に回復した。ユーロ/ドルは、一時1.0493ドルまで下落したが、バイル氏がマクロン氏への支持を表明したことで市場のムードは一変しショートカバーが優勢になった。FOMC議事要旨後にドル安が進んだ影響も受けて一時1.0574ドルまで反発した。

 

★NY原油先物市場は反落:利益確定売りに押される

米エネルギー情報局(EIA)による週間在庫統計では、原油在庫が大幅に増加するとの見方から弱い展開となった。また、FOMC議事録公表に対する警戒感も先行した。前日に約1カ月半ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定目的の売りが出やすかった。

 

★NY金・銀先物市場は続落:FOMC議事録発表後は買い戻し

NY金先物市場は、1231.50ドルから1241.90ドルのレンジで推移した。仏大統領選への懸念が後退したことで安全資産とされる金に売りが出た。また、FOMC議事録公表を受けて、利上げペース加速に対する警戒感から売りが優勢となった。しかし、その後内容的には『タカ派』と『ハト派』の中間だったことや、一時ドル安が進んだことで買い戻しが進んだ。

 

★米国債券市場は反発:FOMC議事録発表後に利上げ懸念後退で買い戻し

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)2.41%で終了した。仏大統領選をめぐる不透明感が後退したとの見方からNY中盤にかけては債券売りが進んだ。ただ、FOMC議事録で3月利上げ観測を高めるような内容ではなかったと受け止められると一転して買い戻しが優勢となった。

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