FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:リスク選好の動きで主要3指数が史上最高値更新

NYダウは118.06ドル高の20172.40、ナスダックは32.73ポイント高の5715.18で取引を終了した。原油価格が上昇したことを好感し買いが先行した。トランプ大統領が航空業界幹部との朝食会で規制緩和やインフラ投資を提案したほか、2、3週間以内に税制について発表すると言及したことを受け、減税政策への期待から買いが広がった。さらに堅調な主要企業決算に加えて、週間新規失業保険申請件数が予想より減少したことも好感され、終日堅調推移となった。NYダウ、ナスダック総合指数、S&P500の主要株価指数が揃って史上最高値を更新した。VIX指数は11.45から10.88へ低下した。

 

★NY外国為替市場:トランプ発言でリスク選好のドル買い優勢

ドル/円は、トランプ大統領が『2、3週間以内に税制について発表する』と発言したことをきっかけに買いが優勢となり、目先のストップロスを継続的に巻き込み上げた。NYダウが150ドル超、日経先物が300円上げたほか、米長期金利が大幅に上昇したことで、その後も底堅い動きが続き113.30円台まで上値を伸ばした。また、ブラード米セントルイス連銀総裁が『不確実性のなかでFRBが3月に動く必要はない』『近くバランスシートに関する決定があるとは考えない』などと述べたが影響は限定的だった。ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇を背景にドル高が進んだ流れに沿ってユーロ売りが強まった。

 

★NY原油先物市場は続伸:在庫増の警戒感が後退

米国での原油在庫増加は、OPECの加盟国、非加盟国が減産体制に入る前に、中東を出航した石油タンカーが米国に到着したことで輸入が一時的に膨らんだからとの見方が一部で伝わった。足もとで売りが優勢となっていた反動から、目先の戻りを見込んだ買いが入った。さらに、一部のOPEC加盟国の政府高官が協調減産の期間を延長する必要があるとの見解を示したことも相場を支えた面があった。

 

★NY金は反落・銀先物市場は反発:リスク選好の動きで売り優勢

NY金先物市場は、1231.50ドルから1246.20ドルのレンジで推移した。欧米株が上昇したことや、原油価格の上昇を受けてリスク選好の流れになったことで売りが優勢となった。また、ドルインデックス指数やドル高も売り材料となった。下落調整となったが、欧米政治リスクへの警戒感は残っており、今後も金の下値を支える材料となる。

 

★米国債券市場は下落:リスク選好から安全資産の需要が後退

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.06%高い(価格は下落)2.39%で終了した。トランプ大統領の発言で減税の具体策が明らかになるとの見方から債券売りが優勢となった。また、欧米株の上昇も売り材料となった。

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