FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場はまちまち:今後の米政権運営への先行き不透明感を嫌気

NYダウは107.04ドル安の19864.09、ナスダックは1.07ポイント高の5614.79で取引を終了した。難民・移民の一時的な入国を制限する大統領を巡り、トランプ大統領が同政策に反対した司法省長官代理を解任して反発を招いており、今後の政権運営への先行き不透明感から売りが先行した。また、大幅な減益決算を発表したエクソンモービルなどの下落などの下落が指数の重しとなった。FOMCの結果を見極めたいとの思惑や、米経済指標が予想を下振れしたことが嫌気されたが、引けにかけて下げ幅を縮小した。VIX指数は11.90から11.99へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:トランプ発言を受けドル安に

ドル/円は、トランプ米大統領のアドバイザーであるピーター・ナバーロ氏が『ドイツは著しく過小評価されたユーロを使用している』との見解を示したと報じられ、ユーロドルが上昇すると売りが強まった。また、トランプ米大統領が『日本と中国は(通貨)切り下げで市場を手玉に取った』と述べると売りが加速した。1月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や1月米消費者信頼感指数がいずれも市場予想を下回り、米長期金利が急低下したほか、ダウ平均や日経平均先物が下落したことも売りを促した。ただ、米国株が引けにかけて下げ渋ったうえ、米長期金利が低下幅を縮めると112円台後半まで下値を切り上げるなど荒い値動きとなった。ユーロ/ドルは、低調な米経済指標を受けて米長期金利が低下したことが相場を支えたほか、市場では『月末のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ買い・ドル売りのフローが観測された』との指摘もあり、一時1.0812ドルと12月8日以来の高値を付けた。その後も引けにかけては高値圏での底堅い動きが続いた。

 

★NY原油先物市場は上昇:産油国の減産ペースの早さを好感

一部で、産油国の1月の日量は、昨年合意した減産方針の約8割超を達成したと報じられている。市場が想定した減産ペースよりも早いことが材料視された。一時53.5ドル台まで上昇した。ただ、トランプ米大統領の政治リスクが台頭しており、米国株が続落するなどリスク回避の動きにより上値が重くなった。

 

★NY金・銀先物市場は続伸:トランプリスクの台頭から金買い優勢

NY金先物市場は、1195.60ドルから1217.40ドルのレンジで推移した。トランプ大統領による米政治リスクが台頭し米国株が大幅下落。また、トランプ大統領が『過去に円安・ドル高誘導を何年も行った』と発言したことから、全般ドル安が進行した。こうした外部環境が材料視されて、安全資産としての金へ資金が向かった。

 

★米国債券市場は反発:リスク回避の債券買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)2.45%で終了した。低調な米経済指標を背景に債券買いが進んだ。また、米国株が下落したことも安全資産としての債券に資金が向かった。

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