FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は下落:大統領令による混乱を嫌気した売り

NYダウは122.65ドル安の19971.13、ナスダックは47.07ポイント安の5613.71で取引を終了した。トランプ米大統領が署名した難民・移民の受け入れ停止や凍結などを命じる大統領令に対して米国内外で混乱が広がったことで、欧州株が全面安となった。米国株も寄り付きから大幅下落となった。複数の主要企業が同大統領令に反発しているほか、全米で抗議デモも拡大しており、リスク回避の動きが広がった。NYダウは一時220ドル超下落する場面もあった。VIX指数は1058から11.90へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:米国株安受けて総じてドルが弱含み

ドル/円は、米大統領令による混乱から欧州株やNYダウが大幅下落したことで、リスク回避の動きが強まり円買い・ドル売りが進行した。節目の114.00円を割り込み一時113.43円まで売り込まれた。ただ、引けにかけて株価が下げ渋るとつれる形で113.80円台まで下値を切り上げた。12月米個人消費支出(PCE)などこの日発表された米経済指標に対する反応は限定的だった。ユーロ/ドルは、ノボトニー・オーストリア中銀総裁が『ドル高は欧州を支援する』、『3月にテーパリングを議論するのは時期尚早』、『早すぎるQE解除は成長を損なう可能性』と発言したうえ、弱い1月独消費者物価指数(CPI)速報値がユーロ売りを誘い、1.0620ドルまで下げ足を速めた。ただ、その後はドル/円の下落に伴ってショートカバーが進み1.07ドル台を回復した。

 

★NY原油先物市場は続落:世界的な株安・リグ数の増加を嫌気

先週末に発表された石油サービス会社ベーカー・ヒューズによる米国でのリグ稼働数増加が、引き続き嫌気された売りが優勢となった。また、世界的な株価の下落で原油にも運用リスクを回避する売りが出た。

 

★NY金・銀先物市場は上昇:欧米株安を受け安全資産の金買い

NY金先物市場は、1190.00ドルから1201.30ドルのレンジで推移した。世界的な株価下落からリスク回避の動きが強まり、安全資産とされる金に買いが集まった。トランプ政権に対する不透明感が強くなってきていることから、金の下支えとなる可能性が高い。

 

★米国債券市場は反落:売買交錯し方向感のない展開

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前週末比0.01%高い(価格は下落)2.49%で終了した。多額の社債発行が伝わり、需給の緩みを意識した売りが出た半面、欧米株安を背景とした安全資産としての買いも入るなど方向感のない展開となった。

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