FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場は下落:原油高や決算期待から下げ幅縮小

NYダウは63.28ドル安の19891.00、ナスダックは16.16ポイント安の5547.49で取引を終了した。前日のトランプ次期大統領による記者会見で具体的な経済政策への言及がなく、世界的な株安の流れに沿って180ドル超下落した。その後は、原油高が好感されたほか、今週から始まる10-12月期決算を見極めたいとの思惑から下げ幅を縮小する展開となった。また、押し目を拾う動きも見られ下げを縮小した。VIX指数は11.26から11.51へ上昇した。

 

★NY外国為替市場:ドル売り一巡後は回復基調に

ドル/円は、トランプ次期大統領が記者会見で具体的な財政政策などを明らかにしなかったことに失望したドル売りの流れが続いた。しかし、米国の新規失業保険申請件数が予想を下回ったほか、米国株式の回復や米長期金利の低下が一段落したことを受け、ドル売りが後退した。欧米市場では何度も114円台割れとなったが、114円割れではドル買いも根強く底堅い展開となった。ユーロ/ドルは、全般ドル安の流れに沿って1.0685ドルまで買われたが、強い雇用指標などを受けて伸び悩んだ。その後、米長期金利の低下幅縮小に伴い1.0610ドル台まで上値を切り下げた。

 

★NY原油先物市場は続伸:サウジアラビアの減産報道を好感

OPECの盟主でもあるサウジアラビアが、原油生産量を過去22カ月でもっとも少ない日量1000万バレル以下まで減少させたと伝わった。また、ファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、半年以内に減産量を増やす策を検討するとの報道で、減産遵守の流れが好感されて原油は堅調推移となった。

 

★NY金は続伸・銀先物市場は小反落:ドル安・株安を背景とした買い優勢

NY金先物市場は、1190.70ドルから1207.20ドルのレンジで推移した。トランプ次期大統領の記者会見の失望から、世界的な株価の下落を受けて安全資産とされる金に買いが入った。ドルインデックス指数は昨年12月の米金利引き上げ前の水準となる100.7台まで一時低下する場面も見られた。ドル安や株安などを背景に金は堅調な推移となり、昨年11月23日以来の高値を付けた。

 

★米国債券市場は上昇:30年入札後から売りが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.36%で終了した。世界的に株安が進み、安全資産とされる米国債に買いが入った。30年債入札の結果は『無難だった』と受け止められたが、入札後から持ち高調整の売りが進んだ。また、米国株の反発も重しとなり上げ幅は縮小した。

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