FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

★米国株式市場:米12月雇用統計が概ね良好な内容を好感

NYダウは64.51ドル高の19963.80、ナスダックは33.12ポイント高の5521.06で取引を終了した。12月雇用統計で非農業部門雇用者数は予想を下回ったものの、失業率が予想に一致したことや、平均時給が7年半ぶりの高水準となり、下げ幅を縮小し上昇に転じた。また、複数の連銀総裁が講演で利上げに積極的な姿勢を示したことも好感され、節目となる20000ドルに0.37ドル足らずまで迫った。しかし、フロリダ州で無差別の銃撃事件が発生したことで上値は限られた。VIX指数は11.67から11.28へ低下した。

 

★NY外国為替市場:利上げ観測強まり総じてドル高の展開

米12月雇用統計が概ね良好な結果となったことで、2017年の速やかな利上げ観測が強まり、米長期金利の上昇を受けドル買いが再燃した。また、FOMCの投票権メンバーであるパーカー米フィラデルフィア連銀総裁が『年内3回の利上げは適切だが変更の可能性も』と発言。エバンス米シカゴ連銀総裁も『年内2回の利上げは不合理な予想ではない』、『年内3回の利上げは信じ難くない』と述べたことでドル買い圧力が高まり、117.17円まで上値を伸ばした。引けにかけては117.00円前後でのもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、米雇用統計発表直後に1.0623ドルまで上昇する場面があったが、米長期金利の大幅上昇に伴いドル買いが加速すると1.0532ドルまで一転下落した。売りが一巡すると1.0580ドル台まで反発したが、FOMCメンバーからタカ派的な発言がでたことで売りが再開し、一時1.0525ドルまで弱含んだ。

 

★NY原油先物市場は続伸:協調減産履行への期待で買い優勢

主要産油国の一部で、OPEC加盟国と非加盟国が合意した協調減産を遵守し、生産量を調整していると相次いで伝わったことで買い安心材料となった。一方、石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した米国の石油掘削装置(リグ)の稼働数は、前週比4基増となり529基となった。9週連続の増加となったことを受けて、上値の重い展開となった。

 

★NY金・銀先物市場は反落:米長期金利上昇とドル高を嫌気

NY金先物市場は、1171.10ドルから1183.80ドルのレンジで推移した。米12月雇用統計発表後から米長期金利が上昇し、ドル買いが強まったことから金は売りに押された。

 

★米国債券市場は反落:利上げ観測やリスク選好の動きに売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.08%高い(価格は下落)2.42%で終了した。米12月雇用統計が概ね良好な結果となったことでリスク選好の動きとなり、安全資産とされる債券需要が低下した。また、FOMCメンバーからタカ派的な発言がでたことも、売り材料となった。

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