FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米中通商交渉控え全般様子見

NYダウは1.11ドル高の24715.09、ナスダックは28.13ポイント安の7354.34で取引を終了した。週末までに開かれる貿易摩擦を巡る米中交渉の結果を見極めたいとの思惑から、寄り付き後からもみ合う展開となった。米長期金利が高止まりしていることも嫌気され、ハイテク株を中心に上値の重い展開となった。VIX指数は13.43から13.42へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売り再燃

ドル/円は、対ユーロを中心にドル高が進んだ流れに沿って買いが強まり、一時111.08円と高値を付けた。ただ、その後は次第に利食い売りに押されるなど111円台での滞空時間は短かった。イタリア政局不安がくすぶる中、米国債に投資資金が向かい米長期金利が低下したうえ、日経先物が下落したことを嫌気され、一時110.61円付近まで下げた。一方、引けにかけてはドルの買い戻しが入り110.70円台まで持ち直した。ユーロ/ドルは、イタリア新政権の先行き不透明感から同国の国債や株式が売られたためユーロ売りが進んだ。16日安値の1.1764ドルを下抜けて12月18日以来の安値1.1750ドル前後まで下げた。売り一巡後は米長期金利の低下を手掛かりに1.1780ドル台までショートカバーが入ったが、戻りは鈍かった。

 

NY原油先物市場は小幅下落:ポジション調整的な売り優勢

NY原油先物市場は一時71.09ドルまで下落した。イラン核合意から米国が離脱したことによって地政学リスクは増大し、原油供給不足に陥るとの懸念が消えていないが、週末を前にポジション調整的な売りが増えたことや、米国内でのシェール生産の増大を意識して、原油価格の上昇は一服した。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比変わらず844基となった。

 

NY金は小幅高・銀先物市場は小幅安:ポジション調整の買い戻し

NY金先物市場は一時1292.50ドルまで買われた。地政学リスク増大に対する懸念は消えていないがことやポジション調整に絡んだ買いが入ったことで底堅い展開だった。米長期金利の低下や米国株の伸び悩みも下支えした。

 

米国債券市場は反発:持ち高調整の買戻しが広がる

米国債券市場で長期ゾーンは6営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.06%低い(価格は上昇)3.05%で終了した。イタリア新政権に対する不安から、リスク回避の米国債へ資金が向かった。また、米中通商交渉の結果を控えるなか、足元で相場下落が続いていたこともあり、持ち高調整の買戻しが広がった。

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