FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:原油価格の上昇を好感した買い優勢

NYダウは164.07ドル高の26828.47ドル、ナスダックは38.37ポイント高の10941.17ポイントで取引を終了した。長引く追加財政策を巡る協議を警戒し下落して寄り付いた。シューマ―上院議員が政府との協議がようやく正しい方向に向かっているとの楽観的な見解を示すと合意への期待から上昇に転じた。しかし、ペロシ下院議長が今週中の合意の可能性を否定、さらに、ムニューシン財務長官も先週からほぼ進展なしと悲観的な見解を示すと期待感を受けた買いが後退、上げ幅を一時縮小したのち引けにかけて再び上げ幅を拡大した。原油先物価格が上昇するとシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー株に買いが集まり指数は上げに転じた。マクドナルドやアップルが堅調に推移したことも相場の押し上げ要因となった。VIX指数は24.28から23.76へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルはじり安

ドル/円は、米系短期投機筋のショートカバー主導で一時106.20円と日通し高値を付けたものの、106円台では戻りを売りたい向きも多く失速した。前日の高値106.47円が目先レジスタンスとして意識されたほか、『106円台には国内輸出企業の円買い・ドル売り注文が観測されている』との指摘もあった。米国で新型コロナウイルス対策の追加経済対策を巡る与野党協議が難航するなか、米10年物国債利回りが一時0.5036%前後と3月9日以来約5カ月ぶりの低水準を付けたことも円買い・ドル売りを促し、105.60円と日通し安値を付けた。もっとも、前日の安値105.58円を下抜けることは出来なかった。

 

ユーロ/ドルは、NY序盤は対ポンド中心にドル買い戻しが進んだ流れに沿って一時1.1721ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.1696ドルが目先サポートとして働くと一転買い戻しが優勢になった。米長期金利の低下に伴うドル売りも入り一時1.1803ドル付近まで持ち直した。ただ、日本時間夕刻に付けた日通し高値1.1806ドルを上抜けることは出来なかった。 

 

NY原油先物市場は続伸:経済再開への期待から買い優勢

NY原油先物市場は40.14ドル-42.08ドルのレンジ相場となった。時間外では40ドル前半まで下落したが、本日もNY勢の本格参入とともに買い優勢となった。米国ではここ数日、全国的に新型コロナウイルス感染の新規感染者数が減少しており、経済再開への期待が高まりつつある。エネルギー需要増への思惑に後押しされ、原油先物は一時42ドル台に乗せた。 

 

NY金先物市場は大幅高:追加のコロナ対策協議の難航から買い優勢

NY金先物市場は1982.60-2037.10ドルのレンジ相場となった。トランプ米政権と民主党による追加のコロナ対策協議が難航との見方が広がり、NY序盤から安全資産の金に投資家の資金が向かった。為替相場がドル安に傾いたことや米金利の低下なども後押しとなり、金先物は2020ドル台に乗せて本日も史上最高値を更新した。ロンドン市場で1982.60ドルまで売られたが、まもなく反転した。また、米長期金利の低下を受けて2000ドルを再び突破し、一段高となった。米国株式は強い動きを見せたものの、通常取引終了後の時間外取引で2037.10ドルまで買われた。

 

米国債券市場は反発:米国での追加経済対策協議の難航で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.51%で終了した。米国で新型コロナ対策の追加経済対策を巡る与野党の協議が難航していることを受けて、安全資産とされる米国債に買いが入った。利回りは一時0.5036%前後と3月9日以来約5カ月ぶりの低水準を付けた。

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