FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:大幅上昇後に利益確定売り優勢で失速

NYダウは10.50ドル高の26085.80ドル、ナスダックは226.60ポイント安の10390.84ポイントで取引が終了した。新型コロナウイルスのワクチン開発への期待から買いが先行し一時560ドル超上昇したものの、NY午後に入るとハイテク株を中心に利益確定目的の売りが優勢となったほか、ウイルス感染の拡大を受け、カリフォルニア州が劇場や室内のレストラン、バー、ジムの営業を再び閉鎖する指示を出し、景気低迷への懸念から失速した。取引終了間際にマイナス圏に沈む場面もあった。VIX指数は27.29から32.19へ上昇した。

 

NY外国為替市場:107.30円近辺で上値の重い展開

ドル/円は、欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が高まり円売り・ドル買いが先行し、一時本日高値となる107.32円を付けた。ただ、対ユーロなどでドル売りが強まった影響を受けたため上値は限定的だった。米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重石となったほか、9日の高値107.40円や一目均衡表転換線が位置する107.41円がレジスタンスとして意識された面もあった。

 

ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスの治療薬やワクチン開発への期待から欧米株価が上昇すると、リスク選好のドル売りが優勢となり一時1.1375ドルと6月11日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬品企業バイオンテックは13日、共同開発中の新型コロナワクチン候補2種類が、米食品医薬品局(FDA)から優先審査の指定を受けたと発表した。ただ、引けにかけては米国株相場が失速したためリスク選好のドル売りが後退し、一時1.1342ドル付近まで伸び悩んだ。 

 

NY原油先物市場は反落:経済活動停滞への懸念から売り優勢

NY原油先物市場は39.47ドル-40.72ドルのレンジ相場となった。時間外では売りが先行したが、バルキンド石油輸出国機構(OPEC)事務局長の見解『市場は均衡に近づいている』や、サウジ・イラク共同声明『OPECプラスの減産合意を完全に順守する』が伝わると前週末比プラス圏まで戻した。もっとも、米国では新型コロナ感染状況が改善せず、経済活動停滞への懸念が残るなかで上値は重いままだった。引け後にはカリフォルニア州で屋内施設の閉鎖が伝わり、原油先物は下げ幅を拡大した。40ドル台で利食い売りが観測されており、原油先物は伸び悩んだ。株高を意識した買いが入る場面もあったが、時間外取引で失速し、39.47ドルまで売られている。

 

NY金先物市場は反発:ウイルス感染拡大と米中対立激化懸念から買い優勢

NY金先物市場は1802.10-1818.80ドルのレンジ相場となった。米国の複数州では新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、金先物は時間外から買いが先行した。香港を巡る中国と欧米の対立激化への懸念も、安全資産の金に資金を向かわせた。米国株が大きく上昇し一時伸び悩むも、為替相場でのドル安・ユーロ高がドル建ての金先物の支えとなった。アジア市場で反転し、ニューヨーク市場の序盤にかけて1818.80ドルまで買われた。株高を意識して一時伸び悩んだが、通常取引終了後の時間外取引で底堅い動きを見せた。 

 

米国債券市場は反発:ウイルス感染拡大と経済活動停滞懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.62%で終了した。新型コロナウイルスの感染状況が改善せず、経済活動停滞への懸念が残るなかで、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。 

 

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