FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ヘルスケア株が指数押し上げ

NYダウは91.64ドル高の24831.17、ナスダックは2.09ポイント安の7402.88で取引を終了した。4月輸入物価指数が予想を下振れ、利上げ観測の後退から買いが先行した。トランプ米大統領が製薬価格引下げに向けて製薬業界の規制緩和を進める考えを示すとヘルスケア株が上昇し、指数を押し上げた。しかし、原油価格の下落やハイテク株売りが広がり、上値の重い展開となった。終値ペースでは3月16日以来、約2ヵ月ぶりの高値を付けた。VIX指数は13.23から12.65へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は狭いレンジ内で行って来い相場

ドル/円は、全般ドル安が進んだ流れに沿って一時109.15円と日通し安値を付けた。ただ、9日安値の109.00円が目先のサポートとして意識されると、米長期金利の一転上昇したことにつれて109.40円台まで持ち直したものの、戻りは限定的だった。引けにかけては109.30円前後で値動きが鈍くなった。ユーロ/ドルは、イタリアの政権樹立へ前進したため、同国の政局不安を受けたユーロ売りが後退した。欧州時間からの買いの流れが続き、1.1968ドルまで上げた。その後は米長期金利が上昇したこともあり買いは一服し、次第に1.1950ドルを挟んだもみ合いとなった。

 

NY原油先物市場は下落:ポジション調整の利益確定売りが優勢

NY原油先物市場は一時70.45ドルまで売られた。週末前のポジション調整に絡んだ利益目的の売りにが入ったことで原油価格は伸び悩んだ。米国による経済制裁の再開によって供給不安が強まるとの見方が出ている一方で、他のOPEC加盟国が増産することで原油価格の大幅な上昇を防ぐことができるとの見方もある。また、イラクとクウェートは早い時期に増産する可能性があり、需給関係が過度にひっ迫することはないとの指摘もある。なお、イランのザンギャネ石油相は10日、国営テレビとのインタビューで『米国の核合意離脱により原油輸出が影響受けることはない』と述べた。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油削減装置(リグ)稼動数は前週末比10基増加の844基となった。

 

NY金・銀先物市場は下落:米長期金利下げ渋りで利益確定売り

NY金先物市場は一時1318.70ドルまで売られた。この日発表された4月輸入物価指数は市場予想を下回ったため、利上げペース加速の思惑は後退したが、その後発表された米5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値と同指数の1年期待インフレ率は市場予想を上回ったことから、利益確定売りが入った。米長期金利の下げ渋りや他の貴金属類の価格も弱含んだことも嫌気された。

 

米国債券市場は反落:良好な米消費者態度指数を嫌気

米債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)2.97%で終了した。米5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が市場予想を上回ったことにやや売りで反応したが、週末とあって追随する動きは限られた。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ