FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:ハイテク株に利益確定売りが重石

NYダウは32.23ドル安の24101.55ドル、ナスダックは122.43ポイント安の8607.73ポイントで取引を終了した。欧州株相場の上昇や米製薬会社ファイザーの好決算などを受けて買いが先行し、一時370ドル超上げたもののすぐに失速した。4月米消費者信頼感指数や4月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想より弱い内容となったことが相場の重石となった。高く始まった主力ハイテク株に利益確定目的の売りが出たことも相場の押し下げ要因となり、一時100ドル超下げた。 VIX指数は33.29から33.57へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:NY市場ではドル/円相場はこう着

ドル/円は、欧州株相場や時間外のダウ先物の上昇を背景に投資家のリスク回避姿勢が和らぎ全般ドル売りが先行した。目先サポートとして意識されていた14日の安値106.98円や15日の安値106.93円をブレイクすると下げが加速し一時106.51円と3月17日以来の安値を付けた。ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げる展開になった。ユーロドルの失速などに伴って円売り・ドル買いが出たほか、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されて一時106.97円付近まで値を戻した。市場では『米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を明日に控えてドル売りは続かなかった』との声が聞かれた。NY中盤以降は106円台後半で値動きが細り、狭いレンジ取引に終始した。 なお、この日発表の4月米消費者信頼感指数と4月米リッチモンド連銀製造業景気指数はいずれも予想を下回ったが、相場の反応は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、欧米の経済再開に向けた動きを背景に投資家のリスク回避姿勢が後退し全般ドル売りが先行し、一時1.0888ドルと日通し高値を付けた。ただ、週内にFOMCや欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控えていることもあり、買いの勢いは長続きしなかった。1.09ドル台に乗せることが出来ずに失速した面もある。ロンドン・フィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローも観測された。NY終盤に格付け会社フィッチによるイタリア格下げが伝わると、一時1.0818ドル付近まで下押ししている。 

 

NY原油先物市場は続落:方向感のない神経質な動きが継続

NY原油先物市場は10.07ドル-13.69ドルのレンジ相場となった。今週に入っても原油先物価格は方向感のない神経質な動きが続いている。一時欧州入り後には10.07ドルまで下落する局面もあったが、堅調に始まった米株にも支えられNY入り後は13.69ドルまで反転した。しかし、戻り売りの興味が上値を抑える展開となったほか、弱い米経済指標の結果などもあり、原油価格は小幅ながら続落して引けた。 

 

NY金先物市場は3日続落:上値の重さが意識される展開

NY金先物市場は1704.10-1731.90ドルのレンジ相場となった。米製薬会社ファイザーの好決算などを受けて米株式市場が寄り付きで大幅に上昇したことで、リスクオンになり安全資産とされる金先物価格は一時1704ドルまで下落した。しかし4月の米消費者信頼感指数は86.9(市場予想88.0)、同月のリッチモンド連銀製造業景気指数は-53(予想-42)と、両指標とも市場予想を下回ったこともあり株価の上値が重くなり始めると、徐々に金先物価格は上昇し一時前日比でプラス圏を回復する場面もあった。ニューヨーク市場で1731.90ドルまで買われたが、1704.10ドルまで反落。その後は1720ドルを挟んだ水準でのもみ合いが続いた。

 

米国債券市場は反発:弱い米経済指標受け買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)0.61%で終了した。4月米消費者信頼感指数や4月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想より弱い内容となったことを受けて債券買いが優勢となった。米国株が失速したことも相場の支援材料。 

 

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