FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:経済活動の再開期待が高まり買い優勢

NYダウは358.51ドル高の24133.78ドル、ナスダックは95.64ポイント高の8730.16ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルス感染防止のため欧米各国が導入した外出禁止などの制限が緩和され、経済活動も再開されるとの期待感が高まり買いが膨らんだ。米国では感染がもっとも深刻なNY州など複数の州が段階的に経済活動を再開させる方針を示している。 また、日本銀行が予想通り追加緩和に踏み切り、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で大規模緩和が維持されるとの見方や、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測が支援材料となり引けにかけて上げ幅を大きく拡大した。VIX指数は35.93から33.29へ低下した。

 

NY外国為替市場:米FOMC控えて様子見ムード強く小幅もみ合い

ドル/円は、東京やロンドン市場で円高・ドル安が進んだ流れを引き継いでNY市場でも円買い・ドル売りが先行した。市場では「新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした投資家のリスク回避姿勢がやや後退し、『有事のドル買い』が減少した」との指摘もあり、一時106.94円と日通し安値を付けた。欧米では新型コロナ感染防止のため各国が導入した外出禁止などの制限が緩和され、経済活動も再開されるとの期待感が高まり、株価が堅調に推移した。
 ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。14日(106.98円)と15日(106.93円)に下げ止まった106.90円台がサポートとして意識されると買い戻しが進んだほか、米長期金利が上昇したこともドル買いを誘い一時107.34円付近まで値を戻した。 もっとも、NY中盤以降は107円台前半での狭いレンジ取引に終始した。今週予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを前に動きづらい面もあった。市場では『商いは終日閑散としていた』との声も聞かれた。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.0860ドルと日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出てじり安の展開になり、一時1.0817ドル付近まで下押しした。もっとも、30日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控えていることもあって、大きな方向感は出なかった。 

 

NY原油先物市場は大幅反落:供給過剰状態が続くとの見方を嫌気

NY原油先物市場は11.88ドル-16.98ドルのレンジ相場となった。先週後半は3日続伸した原油先物価格は、依然として新型コロナウィルス感染拡大によるエネルギー需要の減退懸念があり一時11.88ドルまで下落した。NY勢参入後は複数の州で経済活動が再開するとの発表もあり、13.97ドル近辺まで戻す場面もあったが反発も限られた。主要産油国による追加減産への期待はあるものの、原油の供給過剰状態はしばらく続くとの見方が多く、株高でも原油先物の上値は重いままだった。

 

NY金先物市場は続落:米国株高で利益確定売り優勢

NY金先物市場は1720.00-1745.80ドルのレンジ相場となった。米株式市場オープン前までは、先週末の引け値近辺でもみ合っていた。しかし、米国株式市場が複数の州で経済活動が再開されることを好感し上げ幅をじりじりと広げたことで、安全資産とされる金先物価格は利益確定売りを狙った売りも入り続落した。 

 

米国債券市場は下落:米国株高で安全資産に売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%(価格は下落)0.66%で終了した。新型コロナウイルス感染防止のため欧米各国が導入した外出禁止などの制限が緩和され、経済活動が再開されるとの期待感が高まると米国株相場が上昇した。相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)が24日に債券買い入れ額を減額すると発表したことも相場の重石となった。 

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