FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:原油上昇とハイテク株の業績期待から買い優勢

NYダウは260.01ドル高の23775.27ドル、ナスダックは139.77ポイント高の8634.52ポイントで取引を終了した。米国4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想外に上方修正されるなど経済指標が警戒されたほど落ち込まなかったほか、一部の州での経済再開を期待し買い先行となった。また、今週前半に急落した原油先物相場が続伸したことで投資家心理が改善し、買いが優勢となった。市場では『来週に決算発表を控える主力の大型ハイテク株が業績期待から買われ、相場をけん引した』との声も聞かれ、一時310ドル超上げた。もっとも、新型旅客機『737MAX』の運航再開承認が遅れるとの見通しが報じられたボーイングが大幅に下落したことで、NYダウは下げに転じる場面があった。VIX指数は41.38から35.93へ低下した。 

 

NY外国為替市場:様子見ムード強く総じて小幅な展開

ドル/円は、来週の日米欧の金融政策発表を前に様子見気分が広がり、しばらくはもみ合いが続いていたが、NYの取引時間帯に入るとじり安の展開になった。高く始まった米国株が失速したタイミングで円買い・ドル売りが入ったほか、米10年債利回りが低下に転じたことが相場の重しとなり一時107.37円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値107.35円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。米国株が持ち直したことも相場を下支えした。 市場関係者からは『重要イベントを控えて為替市場は様子見気分が強く、商いは閑散だった』との声が聞かれたほか、『107.50円に設定されているドルプットオプションが意識されて小幅なレンジに収れんしやすい』との指摘があった。 

 

ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.0727ドルと3月24日以来1カ月ぶりの安値を付けたものの、NY市場では買い戻しが優勢になった。週末を控えたポジション調整目的の買いが入ったほか、米長期金利が低下に転じたことがユーロ買い・ドル売りを促し、取引終了間際に一時1.0829ドルと日通し高値を付けた。 

 

NY原油先物市場は続伸:値動きの荒い展開が継続

NY原油先物市場は15.64ドル-17.97ドルのレンジ相場となった。週初に歴史的な暴落を経験したためか流動性は薄く、時間外の15ドル台から18ドル手前まで反発後に16ドル台へ値を落とすなど荒い値動きが続いた。最終的に期近限月は下値を切り上げたが、7月以降の期先限月は21年3月限まで前日比マイナスで終えており、大きく崩れた需給バランスが先行き改善するとの期待感は高まらなかった。また、米国株式の上昇を意識した買いが入った。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は引く続き大幅減少の前週比60基減少の378基となった。

 

NY金先物市場は反落:週末で利益確定売りが優勢

NY金先物市場は1725.40-1760.20ドルのレンジ相場となった。英独の経済指標が相次いで弱く、時間外では買いが先行した。もっとも昨日の高値手前では利益確定売りに頭を抑えられ、4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が市場予想を上回ったことが分かると安全資産の金は売りに押された。そのまま戻り鈍く大引けしたが、先週終値比では2.2%弱の上昇となった。NY市場では利益確定を狙った売りが優勢となったほか、米国株式の上昇を意識した売りも観測された。

 

米国債券市場は横ばい:リスク選好の動き強まる売り優勢

米国債券市場は長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ0.60%で終了した。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、相対的に安全資産とされる米国債には買いが先行したものの、原油相場や株式相場が上昇したため終盤失速した。 

 

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