★米国株式市場は上昇:リスク回避姿勢が和らぎ買い優勢に
NYダウは456.94ドル高の23475.82ドル、ナスダックは232.15ポイント高の8495.38ポイントで取引を終了した。原油相場の反発で投資家のリスク回避姿勢が和らいだほか、米テキサス州など一部の州で経済活動の制限が緩和されたことが好感された。ムニューシン米財務長官は『米経済は夏の終わりまでには大部分が再開できる』との見通しを示した。トランプ米政権と議会が前日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた中小企業への追加支援策で合意したことも相場の支援材料となった。 引けにかけては上げ幅をさらに拡大した。VIX指数は45.41から41.98へ低下した。
★NY外国為替市場:リスク選好でも108円台に届かず
ドル/円は、欧州時間に一時107.51円と日通し安値を付けたものの、前日の安値107.28円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米国株や原油相場の反発を受けて投資家の過度なリスク回避姿勢が和らぎ円売り・ドル買いが進んだ。アジア時間の高値107.87円や前日の高値107.89円を上抜けて一時107.93円まで値を上げた。ただ、市場では『ここのところ108.00円近辺では何度か上値を抑えられており、レジスタンスとして意識されている』との声が聞かれ、108円台に乗せることは出来なかった。
ユーロ/ドルは、原油価格がひとまず反発したことで投資家心理が改善し、これまでリスク回避目的で買われていたドルに売りが先行した。前日の高値1.0880ドルを上抜けて一時1.0885ドルまで上値を伸ばした。ただ、4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)が▲22.7と予想の▲20.0を下回り、2009年3月以来の低い数字だったことが分かると一転ユーロ売り・ドル買いが優勢になった。前日の安値1.0817ドルを下抜けて一時1.0803ドルまで値を下げた。
欧州中央銀行(ECB)はこの日、緊急理事会を開催し、金融機関が保有するジャンク級(投機的水準)の債券を担保として受け入れると表明した。『ECBが担保基準緩和を決めた4月7日時点で投資適格級格付けを持つ資産については、例え格付け水準が必要最低要件を2段階下回っても引き続き受け入れの対象になる』とした。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)への対応に伴うコスト増で、一部のソブリン債や社債が近いうちにジャンク級に格下げされるとの観測があり、今回の措置はこうした懸念を回避する目的があるとみられる。ユーロ/ドルはこの措置を受けて一時1.0826ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
★NY原油先物市場は反発:追加減産期待から買い戻し
NY原油先物市場は10.26ドル-16.18ドルのレンジ相場となった。週初から歴史的に荒れた展開となり様子見姿勢の参加者も増えるなか、流動性が薄く不安定な動きが続いた。ただ、石油輸出国機構(OPEC)プラスの一部が非公式ながらもテレビ会合を開催したことが伝わり、追加減産への思惑の高まりで下値は堅かった。ただ、戻り売りの興味は強く、その後は、主に14ドルを挟んだ水準で取引された。 なお、米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫統計では、原油は1502.2万バレルの積み増しとなった。高水準ではあるが前回よりも約400万バレル積み増し幅が縮小した。
★NY金先物市場は大幅高:主要中銀による追加緩和期待から買い優勢
NY金先物市場は1695.40-1742.40ドルのレンジ相場となった。原油相場は下げ渋ったがこのところの不安定な動きが嫌気され、投資家の資金は安全資産とされる金に向かった。また、ニューヨーク市場では主要中央銀行による追加緩和への思惑が浮上したことから、安全逃避の買いが活発となった。金先物は時間外から1700ドル台に乗せ、NY勢参入後も終始買い優勢のまま取引された。
★米国債券市場は反落:リスク回避の動きが和らいだことで売りが優勢
米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.62%で終了した。原油相場や米国株相場の反発を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。トランプ米政権と議会が前日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた中小企業への追加支援策で合意したことも相場の重石となった。。
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