★米国株式市場は反落:WTI原油先物相場がマイナス圏に急落を嫌気
NYダウは592.05ドル安の23650.44、ナスダックは89.41ポイント安の8560.73ポイントで取引を終了した。中小企業支援策の追加資金を巡り民主党と共和党の協議が難航していることを嫌気して、売りが先行した。WTI原油先物相場が史上初のマイナス圏に急落し、投資家心理を冷やした。新型コロナウイルスが収束に向かうとの期待から前週末に相場が大きく上げた反動も出て一時610ドル超下げた。中国の顧客からの小型機「737MAX」の受注が取り消されたと伝わった航空機のボーイングが6.7%下落し、1銘柄でダウ平均を66ドルほど押し下げた。 VIX指数は38.15から43.83へ上昇した。
★NY外国為替市場:手掛かり材料難から方向感のない展開
ドル/円は、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。新型コロナウイルス感染拡大による世界経済の停滞で原油需要が急減するとの懸念から、原油価格が急落すると安全資産としてのドル買いが優勢となり、107.86円付近まで値を上げた。ただ、NYダウが反落し、米長期金利が低下すると107.57円付近まで押し戻された。本日は米経済指標の発表などもなく原油以外の手掛かり材料に欠けたことから、相場は大きな方向感が出なかった。
ユーロ/ドルは、欧州序盤に一時1.0897ドルと日通し高値を付けたあとはやや上値の重さが目立った。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.0887ドル付近まで上げたものの、原油先物価格の暴落を背景に産油国通貨に対してドル高が進むと、ユーロに対してもドル買いが入った。
★NY原油先物市場は大幅続落:史上初のマイナス圏へ下落
NY原油先物市場は20.19ドル-24.92ドルのレンジ相場となった。原油の需給バランスが大きく崩れるなかで最終取引日を翌日に控える5月限は、時間外から売り一色となった。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の『5月限はマイナス価格もあり得る』との見解が伝わると下落が加速した。史上初のマイナス圏では買い手不在のなかパニック売りとなり、一時▲40.32ドルまで売り込まれた。また、6月限も前週末比19%超安の20.19ドルまで急落した。
★NY金先物市場は反発:安全資産としての金買い優勢に
NY金先物市場は1685.00-1718.40ドルのレンジ相場となった。原油市場の暴落を嫌気して米株式市場も軟調となり、経済減速の深刻化・長期化懸念の高まりを背景に安全資産の金に資金が向かった。また、ニューヨーク市場では株安や米長期金利の伸び悩みを意識して安全逃避的な買いが優勢となった。1700ドル台を回復した金先物は終日底堅いまま取引された。
★米国債券市場は反発:原油価格暴落で安全資産買いが優勢に
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.60%で終了した。WTI原油先物価格が史上初のマイナス圏まで暴落し、米国株も軟調に推移したことから、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。
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