FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米企業決算への警戒感強く売り優勢

NYダウは328.60ドル安の23390.77ドル、ナスダックは38.85ポイント高の8192.43ポイントで取引が終了した。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国による『OPECプラス』が大規模減産で合意したにもかかわらず、原油先物価格が下落したため、投資家心理が悪化し株式市場でも売りが優勢となった。今週から始まる1-3月期の米企業決算への警戒感も相場の重しとなり、一時620ドル超下げた。 VIX指数は41.67から41.17へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の円買い優勢

ドル/円は、新型コロナウイルス感染拡大を背景とした世界経済の先行き懸念が根強い中、ダウ平均が一時620ドル超下落した。投資家がリスク回避姿勢を強め、円買い・ドル売りが優勢となった。また、対資源国通貨中心にドル安が進んだ影響も受けて、一時107.50円と日通し安値を付けた。ただ、米政府と米連邦準備理事会(FRB)による異例の経済対策が米景気を支えるとの見方から、引けにかけては米国株が下げ渋ったため、ドル/円も下値が堅くなった。 なお、クラリダFRB副議長は『経済が軌道に戻るまでゼロ%近辺の政策金利は維持されるだろう』『FRBはデフレ回避に向けたツールを有していると考えている』などと述べたが、相場の反応は限られた。

ユーロ/ドルは、ユーロ/円の下落につれた売りが出たほか、ユーロ/ポンドやユーロ/豪ドルなどユーロクロスの下落につれたユーロ売りも出て一時1.0893ドルと日通し安値を更新した。ただ、欧州主要市場がイースターマンデーの祝日で取引参加者が激減する中、NY中盤以降は1.09ドル台前半でのもみ合いに終始した。 

 

NY原油先物市場は小幅続落:供給過剰の解消には不十分との見方

NY原油先物市場は22.03ドル-24.74ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国による『OPECプラス』は日量970万バレルの減産で合意したが、新型コロナの影響で原油需要が急減し、供給過剰の解消には不十分との見方が強く、続落した。トランプ米大統領が2000万バレルの減産を模索していると言及し、プラス圏に浮上する場面もあったが、上値は重かった。 また、米国株式の動向を意識した売りも入った。

 

NY金先物市場は小幅続伸:インフレ懸念が高まるとの思惑から買い優勢

NY金先物市場は1724.20-1772.80ドルのレンジ相場となった。新型コロナの感染拡大を背景とした世界経済の先行き懸念が根強く、米国株の下落を眺めながら安全資産とされる金に買いが入った。米連邦準備制度理事会(FRB)の資金供給や各国の財政出動により、インフレ懸念が高まるとの思惑も、金の買いを後押しした。1750ドルを再び上回った後はポジション調整的な買いが入った。

 

米国債券市場は下落:国債買い入れの減額を受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.77%で終了した。米FRBの金融調節を担当するNY連銀による国債買い入れの減額を受けて債券を売る動きが広がった。 

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