FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:サンダース米民主党候補の大統領選からの撤退を好感

NYダウは779.71ドル高の23433.57ドル、ナスダックは203.64ポイント高の8090.90ポイントで取引が終了した。米国経済の早期再開期待や第4弾経済支援策への期待から買いが先行した。また、NY州などで新型コロナウイルスの感染者・死亡者数がピークに達しつつあることも引き続き好感された。急進的なリベラル派とされるサンダース米民主党候補が大統領選からの撤退を表明すると買いが優勢となった。市場では『MOC (引成)注文がまとまって観測された』との指摘があり、引け間際には850ドル超高まで上げ幅を広げた。さらに、ロシアが原油協調減産で合意したとする報道を受けた原油価格の急伸を受けて上昇幅を広げた。 VIX指数は46.70から43.35へ低下した。

 

NY外国為替市場:オセアニア通貨でドル売り加速

オセアニア通貨は、欧州序盤から堅調地合いを引き継ぎ、NY市場でも終始買われる展開となった。米大統領選で民主党候補のサンダース氏が離脱することを表明するとダウ平均はこれを好感して850ドル超高まで上げ幅を拡大すると豪ドルやNZドルは一段高となった。

 

ドル/円は、クロス円の上昇につれる形でNY序盤には一時109.10円と本日高値を付けた。ただ、109円台での滞空時間は短く、対オセアニア通貨でドル売りが加速すると108.60円付近まで下押しした。一方、東京時間につけた安値108.51円がサポートとして意識されると、堅調な米国株式相場を受けて引けにかけて108.90円台まで下げ渋った。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間はEU財務相会合での財政措置を巡って一喜一憂したが、NY市場に限れば頭が重かった。対オセアニア通貨を中心にユーロ安が進んだ影響から1.0850ドル前後まで下押しした。 

 

NY原油先物市場は反発:大規模な減産への期待感から買い

NY原油先物市場は23.74ドル-26.45ドルのレンジ相場となった。9日にOPECプラス(石油輸出国機構・OPECとロシアなど非OPECの主要産油国による枠組み)の会合を控えているほか、翌10日にG20エネルギー相会合も予定されており、イベントを前に直近の下落に対する揺り戻しが入った。 米エネルギー省(EIA)発表の週間石油在庫では、原油が1517.7万バレル増と記録的な積み増しとなったうえ、ガソリン在庫も1049.7万バレル増えた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大による消費低迷である程度の積み増しは予想していたとの見方があり、原油相場のネガティブな反応は限られた。主要産油国による大規模な減産への期待は残されており、原油先物は下げ渋り、時間外取引で一段高となった。

 

NY金先物市場は小反発:換金目的の売りは一巡

NY金先物市場は1670.70-1695.80ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスの感染拡大への懸念はいったん弱まりかけたが、NY州での死亡者が連日で過去最高を更新し続けており不安は継続した。安全資産とされる金を買う動きが再び強まった。8日のアジア市場で金先物は1670.70ドルまで下げたが、換金目的の売りが一巡したことから、金先物は反転した。ニューヨーク市場の午前中にかけて1695.80ドルまで買われたが、その後は株高を意識して主に1680ドル台でのもみ合いが続いた。

 

米国債券市場は続落:リスク選好の米国株高を嫌気した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)0.77%で終了した。米国株が堅調に推移したことを背景に安全資産とされる債券は売られた。30年債入札の結果は無難との声が多く、債券相場への影響はあまり見られなかった。 

 

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ