FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:引けにかけて調整売り

NYダウは26.13ドル安の22653.86ドル、ナスダックは25.98ポイント安の7887.26ポイントで取引を終了した。米国内での新型肺炎の感染拡大に対する過度な警戒感がいったん落ち着いたとして時間外の米株価指数先物が大幅上昇したため、現物でも寄り付き後に一時930ドル超上昇した。また、3500億ドル規模の中小企業向け融資プログラムに申し込みが殺到しており、米国政府が更なる資金を供給する意向を示し上昇幅を拡大した。ただ、昨日と合わせると2500ドル以上の急上昇とあって買い一巡後は調整売りに押された。本日のMY州での死者数が最大となったことも警戒感を再び高めた面もあり、引けにかけて下げに転じた。 VIX指数は45.24から46.70へ上昇した。

 

NY外国為替市場:株価失速で引けにかけドル売り優勢

ドル/円は、NY序盤には株高を受けて109円台に乗せる場面があったが、その後の株価失速でクロス円が伸び悩むとつれる形で108.60円台まで下押しした。 

ユーロ/ドルは、『集中治療室に入っているジョンソン英首相の容態は安定している』と首相官邸などが発表したことで、欧州序盤から堅調だったポンド/ドルにつれてユーロ/ドルは一時1.0926ドルまで上値を伸ばした。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたドル買いのフローから1.0876ドル付近まで失速したが下値は限定的となった。その後は1.0900ドルを挟んだもみ合いが続いた。 なお、欧州中央銀行(ECB)は投資不適格級の格付けを受けているギリシャ国債を担保として受け入れることを発表した。担保条件を緩和して銀行が低金利で流動性を調達できるようにする措置がユーロの下支え要因となった面もあった。 

 

NY原油先物市場は続落:減産調整への期待後退から売り優勢

NY原油先物市場は23.54ドル‐27.24ドルのレンジ相場となった。6日から9日に開催がいったん延期されたOPECプラス(石油輸出国機構・OPECとロシアなど非OPECの主要産油国による枠組み)の会合を目前に控えているほか、翌10日に議長国をサウジアラビアとするG20エネルギー相会合も予定されている。ロシアとサウジアラビアによるすみやかな減産調整への期待は後退し、直近の反発に対する巻き戻しが続いた。 

 

NY金先物市場は反落:利益確定売り優勢

NY金先物市場は1672.00‐1742.60ドルのレンジ相場となった。7日のアジア市場で金先物は1742.60ドルと一段高となったが、その後は利益確定を狙った売りが優勢となった。節目の1700ドルを下回った後は上値の重さが意識される展開となり、一時1672.00ドルまで下げ幅は拡大した。新型コロナウイルスを懸念した過度な警戒感が後退したことも、安全資産とされる金を買う動きが弱まった。

 

米国債券市場は続落:アジアや欧州株式相場堅調で売り優勢に                                                

米国債券市場で長期ゾーンは4日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)0.71%で終了した。アジアや欧州の株式相場が堅調に推移したことで時間外から米国債は売られた(金利は上昇)。通常取引に入ると利回りは一時0.78%台まで上昇した。ただ、新型コロナウイルスによる米国内の1日での死者数が増加したことで再び警戒感が高まり、NYダウがマイナス圏に沈んだことで引けにかけては買い戻しが強まった。 

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