FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:新型肺炎の過度な警戒感の後退を好感

NYダウは1627.46ドル高の22679.99ドル、ナスダックは540.16ポイント高の7913.24ポイントで取引を終了した。先週末にNY州知事が『新型肺炎の流行ピークにさしかかりつつある』と発言したことで過度な警戒感が後退したとの見方から時間外取引で米国株価先物が買われ、現物もその流れに沿って大幅高で始まった。本日もNY州知事が『新型肺炎の感染ペースは減速している』と述べたことで一層の安心感が生まれ、指数は終始堅調地合いを保ちながら上げ幅を一時1700ドル超高まで広げた。VIX指数は46.80から45.24へ低下した。

 

NY外国為替市場:109.00円を挟んで方向感欠く展開

ドル/円は、109.00円を挟んで方向感を欠く動きが続いていたが、終盤には109.20円台まで上げた。クオモNY州知事が『新型肺炎の感染ペースは減速している』と発言し、過度な警戒感が和らいだことでNYダウが引けにかけて1700ドル超の大幅高となったうえ、対ポンドでドル高が進んだことも支えとなった。 

ユーロ/ドルは、ユーロ/豪ドルをはじめとしたユーロクロスの下げにつれて一時1.0769ドルと先週末安値の1.0773ドルを下抜けた。その後は株高によるユーロ円の買い戻しにつれて1.0810ドル台を回復する場面があったが続かず、引けにかけては1.0800ドルを挟んだもみ合いに終始した。 

 

NY原油先物市場は反落:需給関係の改善期待薄との見方

NY原油先物市場は25.28ドル‐28.24ドルのレンジ相場となった。当初は本日開催予定だったOPECプラス(石油輸出国機構・OPECとロシアなど非OPECの主要産油国による枠組み)の会合が9日に先延ばしにされた。減産に前向きな協議が進みにくいとの不安感が原油相場の重石となった。また、原油の需給関係がすみやかに改善されるとの見方は増えていないことから、戻り売り 興味が強まる展開となった。

 

NY金先物市場は大幅続伸:節目の1700ドル上回る

NY金先物市場は1638.20‐1715.50ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスの感染がピークを迎えつつあるとの見方もあり、株価が上昇するなど、市場は総じてリスク回避姿勢を後退させているものの、金市場の参加者は依然として懐疑的となった。また、換金目的の売りは縮小しており、安全資産とされる金を買う動きが継続し、6月限は一時3月9日来の17000ドル台で推移する場面もあった。

 

米国債券市場は続落:大幅な株式市場上昇で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)0.67%で終了した。新型肺炎の米国内での感染拡大がピークを迎えるとの期待感から株式相場が大幅に反発したことで、安全資産とされる債券は売りが優勢となった。 

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