★米国株式市場はまちまち:先行きの景気後退への不透明感から上げ幅縮小
NYダウは495.64ドル高の21200.55ドル、ナスダックは33.56ポイント安の7384.30ポイントで取引を終了した。米与野党が2兆ドル(約220兆円)規模の経済対策で合意したとの報道を好感した買いが先行し一時1300ドル超上げたものの、『サンダース米上院議員は米経済対策の採択持ち込み阻止を示唆』との一部報道が伝わると急速に伸び悩んだ。また、景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあ る。VIX指数は61.67から63.95へ上昇した。
★NY外国為替市場:ドル/円は方向感のないレンジ相場
ドル/円は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大への不安を背景とした『資産の現金化』によるドル買いは根強く、一時111.68円と日通し高値を付けたものの、前日に付けた2月21日以来の高値111.71円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。ECBが必要に応じたOMT発動を示唆したことやNYダウの続伸を受けて、ドル需給ひっ迫への警戒感が後退したことも円買い・ドル売りを誘い一時111.09円付近まで下押しした。
もっとも、投資家心理を測る指標である米株の変動性指数(VIX、恐怖指数)は60を超えており、投資家の先行き不安は払しょくされているとは言えない状況となっている。
ユーロ/ドルは、欧州株や米国株が下げに転じるなど株式市場が不安定な場面では投資家が流動性の高いドルの確保に動いたため、一時1.0785ドル付近まで下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値1.0761ドルを下抜けることは出来なかった。『欧州中央銀行(ECB)は必要なら2012年夏に欧州債務危機を受けて創設した無制限の債券買い入れ策(OMT)発動に幅広い支持を得た』との報道が伝わると、ユーロを買う動きが活発化した。欧州時間の高値1.0850ドルや前日の高値1.0888ドルを上抜けて一時1.0894ドルまで上値を伸ばした。NYダウが一時1300ドル超上昇したことで、ドル資金確保の動きがいったん和らいだ面もあった。
★NY原油先物市場は続伸:米大規模な経済対策の合意を好感した買い優勢
NY原油先物市場は22.91ドル‐25.24ドルのレンジ相場となった。米与野党が2兆ドル(約220兆円)規模の経済対策で合意したとの報道を受けて、景気減速への過度な警戒感が後退し、リスク資産の原油に買いが入った。また、米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で、原油在庫が市場予想を下回る162.3万バレルの積み増しとなったことも買いを後押しした。
★NY金先物市場は反落:リスク選好の動きから売り優勢
NY金先物市場は1615.20‐1699.30ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策は与野党で合意し、米史上最大規模の景気刺激策は近く米議会で可決される見通しとなったことで、リスク資産が買われ、安全資産の金は売りが優勢となった。ニューヨーク市場で1652.40ドルまで戻したものの、株高を意識して上値は再び重くなった。
★米国債券市場は続落:米大規模な経済対策の合意で国債増発を警戒
米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)0.87%で終了した。米与野党が2兆ドル規模の経済対策で合意したとの報道を受けて、国債増発を警戒した売りが出た。
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